樹木の冬芽と葉痕 ヤ〜ワ |
冬芽は冬の時期に枝の先や途中についている葉や花の芽のことをいい、毛で覆われたもの、芽鱗(がりん)で覆われたもの、副芽という予備の芽を持ったものなど色々な形があります。 アカメガシワやムラサキシキブなどのように小さな葉の形をした裸芽(らが)や、コナラやタブノキなどのように魚のうろこのようなもの(芽鱗)に包まれているものがあります。葉芽と花芽がいっしょに入っているものを混芽といいます。 さらに、葉柄がついていたあと(葉痕)やその中の維管束痕の形も様々で、落葉樹では木の名前を調べるときに役立ちます。 参考サイト 冬芽と葉痕集 愉快な冬芽・葉痕達 |
ヤツデ | 頂芽は卵形で先はとがる。葉痕は半月形またはV字形で、維管束痕は13〜15個。 | |
ヤブコウジ | ||
ヤブツバキ | 葉芽は細長く無毛。花芽は卵形で先はとがる。 | |
ヤブデマリ | 長さ4〜9mmの長楕円状披針形。表面には星状毛が多い。2個の芽鱗が合着して冬芽を包んでいる。 | |
ヤブニッケイ | 裸芽で互生。頂芽は広卵形で側芽より大きい。鱗状の毛に覆われる。 | |
ヤブムラサキ | 裸芽で、枝までも灰白色の星状毛が密生する。頂芽、側芽とも柄がある。葉痕は円形または半円形、維管束痕は1個で突出する。 | |
ヤマアジサイ | 頂芽は裸芽で大きく、長さ1〜1.3cmの長卵形。側芽は紡錘形で小さく、2個の芽鱗に包まれる。葉痕は三角形〜浅いハート形。維管束痕は3個。 | |
ヤマイバラ | ||
ヤマウコギ | 長さ2mmほどの卵形。褐色の芽鱗が3〜4個ある。葉痕は半月形で、維管束痕は7個。葉痕の下にはふつう鋭い棘がある。 | |
ヤマウルシ | 裸芽で、濃い褐色の短くねた軟毛におおわれる。側芽は小さい。 | |
ヤマグワ | 長さ3〜6mmの卵形。芽鱗は4〜7個あり、淡褐色で無毛。葉痕は半円形〜扁円形。多数の維管束痕が輪状に並ぶ。 | |
ヤマコウバシ | 混芽。7〜9枚の赤褐色の芽鱗に包まれた紡錘形。クロモジ属で混芽は本種のみ。葉痕は半円形。 | |
ヤマザクラ | 長さ6〜9mmの長卵形で無毛。芽鱗の先はやや外に開く。葉痕は三角形〜三日月形。 | |
ヤマツツジ | 長さ1cmほどの卵形。越冬葉に囲まれる。芽鱗には褐色の伏した鱗片状の毛が密生する。葉痕はほぼ半円形。維管束痕は1個。 | |
ヤマナラシ | 冬芽は長卵形で先はとがる。芽鱗は10〜13個あり、樹脂をかぶる。 | |
ヤマハゼ | 冬芽は裸芽。赤褐色の毛が密生。葉痕は,ハート形で,維管束痕が多数。 | |
ヤマブキ | 長卵形で先端がとがる。芽鱗は緑〜赤褐色。 | |
ヤマフジ | 葉芽は花芽より小さく、長卵形で紫褐色。芽鱗は外側の1個だけが見える。葉痕は扁円形で、維管束痕は3個。 | |
ヤマボウシ | 葉芽は長さ6mmほどの円錐形、暗褐色の伏毛が密生した2個の芽鱗に包まれる。花芽は長さ5〜7mmの扁球形で先はとがる。側芽は小さく、対生する。葉痕はV字形〜三日月形。維管束痕は1個。 | |
ヤマモモ | 冬芽は、頂芽は円錐形で無毛。側芽は小さく半球形、緑色で頂部が赤色を帯びる。芽鱗は少なく無毛。葉痕は円く維管束痕は3個。 | |
ヤマヤナギ | 花芽は黄褐色の卵形。 | |
ユキヤナギ | 冬芽は長さ1〜2mmの卵形。芽鱗は紅紫色または緑色で、ふちには白色の微毛がある。 | |
ユクノキ | ||
ユズリハ | 頂芽は狭卵形で紅色を帯び、葉柄が変化した多数の芽鱗に包まれる。葉痕は倒卵形で大きく、維管束痕は3個。葉腋の小さな丸い芽は花芽。 | |
ヨシノヤナギ | 花芽は褐色で、長さ4〜5mmの卵形。 | |
リョウブ | 2枚の芽鱗につつまれているが、冬の間にとれる。 | |
リュウキュウマメガキ | ||
リンボク | 冬芽は円錐形で濃褐色芽鱗のふちに細かい鋸歯がある。 | |
ワタゲカマツカ | ||