ヤマウコギ（山五加木）

落葉低木。 岩手県以南〜四国（高知県）の丘陵から山地の林内や原野に生える。高さ2〜4ｍになる。樹皮は灰黒色。縦に長い皮目ができる。本年枝は緑褐色または灰褐色。扁平な細い刺が葉痕や葉の下につく。短枝がよく発達する。葉は互生。長枝にはまばらに、短枝には群がってつく。掌状複葉。葉柄は長さ3〜7cm、無毛で上面には溝がある。小葉は5個、長さ3〜7cm、幅1.5〜4cmの倒卵形または倒卵状長楕円形。小葉はほぼ同形同大。先は鈍く、基部はくさび形、しだいに狭くなって小葉柄に流れる。ふちには浅くて粗い鋸歯があり、先端は小さく尖る。両面とも無毛。裏面の脈腋には薄い膜がある。雌雄別株。短枝の先に葉柄より短い散形花序を1個だし、黄緑色の小さな花を多数つける。花序の柄は長さ2〜6cm、小花柄は長さ8〜12mm。花弁は5個、卵状長楕円形で長さ1.5〜2mm。雄花には花弁より長い雄しべが5個ある。雌花の花柱は2裂する。萼筒は鐘形で、微小な萼歯が5個ある。果実は液果。直径5〜6mmの扁平な球形で、7〜8月に赤褐色から黒紫色に熟す。種子は長さ約5mmのほぼ半円形。花期は5月。 冬芽は、長さ2mmほどの卵形。褐色の芽鱗が3〜4個ある。葉痕は半月形で、維管束痕は７個。葉痕の下にはふつう鋭い棘がある。（樹に咲く花） 学名は、Eleutherococcus spinosus ウコギ科エゾウコギ属 　刺のないタイプをトゲナシウコギ（f. espinosus）という。 似たものにオカウコギがある。葉の上部の鋸歯ははっきり切れ込む。下面に側脈・小脈が隆起する。

▼2019年5月21日　雄花　島根	▼雄しべは5個、中心に退化した花柱がある。
▼花弁が反り返った花は直径約5mm。	▼雄しべ4個の花もある。
▼雌花	▼退化した雄しべがある。
▼花は直径約5mm。	v雌しべがあまり伸びていない。	▼2裂した花柱が伸びている。

▼2011年6月4日　雄花　大海崎	▼雄しべは5個、中心に退化した花柱がある。
▼2008年6月1日　雌花　八雲	▼花柱が２裂する。
▼2007年6月2日　雌花　宍道
▼2008年6月8日　雄花　枕木山
	▼裏面の脈腋に薄膜がある。
▼枝に刺がある。
▼2007年5月5日　蕾　東長江
▼2015年7月15日　果実　島根
▼果序は直径約4cm。小果柄は1cm以上。	v果実は長さ約8mm、2個の花柱が残る。	▼果実は直径約6mm、２個の種子が入る。
▼種子は長さ約6mmの半円形。
▼2010年7月21日　果実　鹿島
▼2008年7月5日　果実　鹿島
▼2005年7月17日　果実　八雲
		2003年6月22日　果実　忌部
▼2006年6月11日　果実　忌部
▼2006年5月3日　八雲
v2006年4月23日　芽吹き　西忌部	▼葉痕や葉のすぐ下に，鋭い刺がある。
▼2018年3月3日　冬芽　島根	▼長枝の冬芽	▼葉痕の下部に刺がある。
▼短枝の冬芽
▼2009年3月28日　冬芽　玉湯
▼2006年3月5日　冬芽　八雲
▼2006年3月5日　冬芽　刺の少ないタイプ　八雲

島根県松江市の野草や樹木、シダを載せています。
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