トウササクサ(唐笹草)

多年草。
北陸以西〜九州の森林地帯の林床に生育し、散生する。茎は高さ60〜80cm。茎は柔らかく無毛、直立・叢生する。葉は長さ10〜20cm、幅1.5〜4cm、4枚くらい茎の上部につき、ササの葉に似て長楕円形、基部は丸く、先は次第にとがり、質は薄く緑色・無毛。葉鞘は無毛、長さ10〜20cm。花序は大きく、まばらな円錐形、長さ20〜25cm、各枝に小穂を偏側的につける。小穂は狭卵形、やや偏平、まばらな毛を生じ、長さ8〜8.5mm、両性小花の護穎は広卵形、背面は膨出。果実は長楕円状紡錘形、側面は狭倒卵形、茶褐色、光沢があり長さ3.5mm。花期は8〜9月。(日本イネ科植物図譜)
学名は、Lophatherum sinense
葉鞘は開出した毛を散生するか、無毛とされ、無毛のものは品種ケナシトウササクサ(Lophatherum sinense f. leiophyllum)として分ける場合がある。
似たものにササクサがあるが、小穂が枝にまばらにつき、挟披針形。
イネ科ササクサ属



▼2015年9月19日 八雲▼小穂は枝の片側に密につく。

トウササクサ花序

トウササクサ花序

トウササクサ花序

▼茎の先に長い花序をだす。▼花序は長さ約40cm。

トウササクサ花序

トウササクサ花序

トウササクサ花序

▼下部の枝は長さ約10cm。▼小穂は枝の片側に並ぶ。▼小穂は芒を含めて長さ約10mm。

トウササクサ花序枝

トウササクサ小穂

トウササクサ小穂

▼小穂の先に不完全小花の護穎の芒が集まる。▼芒には下向きの刺があり衣服などにつく。▼両性小花(第1小花)の護穎の背は膨らむ。

トウササクサ芒

トウササクサ芒

トウササクサ小穂

▼第1小花は完全な花だが、
柄の先の6個の小花は不完全。
▼不完全小花は護穎と内穎だけで花がない。▼花序軸には上向きの小刺がありざらつく。

トウササクサ小穂

トウササクサ

トウササクサ花序軸

▼葉は長さ約20cm。

トウササクサ葉

トウササクサ葉

トウササクサ葉裏面

▼葉脈は横の小脈で結ばれて格子状になる。
(透過光)
▼葉鞘は無毛。▼葉は葉鞘との間に柄がある。

トウササクサ葉脈

トウササクサ葉鞘

トウササクサ葉鞘

▼花序の先までは長さ約110cm。

トウササクサ

トウササクサ





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