多年草 北海道〜九州の池畔や湿地に生育する。根茎は短く、叢生する。有花茎は高さ20〜60cm。基部の鞘は葉身がなく、褐色で少し糸網を生じる。葉は粉緑色で幅2〜6mm。小穂は3〜5個、苞は葉状で無鞘。頂小穂は雄性、線形で長さ2〜5cm。側小穂は雌性、円柱形で長さ2〜6cm、幅3〜4mm、下方のものは柄があって垂れ下がる。雌鱗片は淡緑色で果胞より短く、凹頭または鈍頭芒端。果胞は広楕円形で偏平、長さ2.5〜3.5mm、乳頭状の突起を密布し、やや無脈、嘴は短く口部は凹形。果実は倒卵形で、断面はレンズ状、長さ約2mm。柱頭は2岐。草姿はタチスゲに似ているが、苞が無鞘で柱頭が2岐なので区別は容易。果期は5〜6月。(日本のスゲ) 学名は、 Carex phacota カヤツリグサ科スゲ属アゼスゲ節 タチスゲに似るが、タチスゲは苞が有鞘、柱頭が3岐なので区別できる。 |
▼2013年6月12日 東忌部 | ▼頂小穂は雄性。 | ▼側小穂は雌性。 |
▼苞は無鞘。 | ▼柱頭は2岐。 | ▼側小穂は長さ約2cm。 |
▼柱頭は2岐、雌鱗片は小さな芒となる。 | ▼雌鱗片は果胞より短い。 | |
▼雌鱗片は長さ約2mm。 | ▼果胞は長さ約2.5mm。 | ▼果胞の表面に乳頭状突起が密生する。 |
▼果実は長さ約1.5mm。 | ▼苞は無鞘。 | |
▼小穂までの高さ約20cm。 | ||
▼2012年6月18日 東忌部 | ||