多年草 北海道〜沖縄の湖沼やため池、河川、水路の浅水域、水田などに生育する抽水〜湿性植物。葉は根生する。高さ10cmに満たない小形個体から、花茎を伸ばすと1mを超える大形の株まであり、サイズの変異は著しい。葉身はへら形、長さ4〜30cm、幅0.5〜4.5cm、葉柄との区別がしばしば明瞭でないことでもサジオモダカから区別できる。花茎は高さ20〜80(〜130)cm、枝を3(〜6)本ずつ数段輪生する、枝はさらに3本の小枝を輪生するか花柄を出す。萼片3、花弁3で白色〜淡い桃色。雄しべ6、雌しべは多数が1列環状に並ぶ。果実は偏平で倒卵型、長さ2〜2.5mm。花期は7〜9月。(日本の水草) 学名は、Alisma canaliculatum オモダカ科サジオモダカ属 葉身がきわめて細長く、葯の色が紫褐色のホソバヘラオモダカ(兵庫県)がある。なお、葯の色が紫褐色のヘラオモダカ集団も確認されており、種内変異の再検討が必要になっている。(日本の水草) 似た花にトウゴクヘラオモダカがあり、花弁の長さ6〜7mm、果実の長さ2.5〜3mmで、花序最下(第1節)から側枝が2本出る傾向が強い。 似た花に葉が線形となるウリカワや葉がやじり形になるオモダカがあるが、これらはオモダカ属であり単性花をつける。 |
▼2015年8月19日 東出雲 | ▼通常葯は黄色だが、葯が褐色のタイプ。 | |
▼花は直径約8mm。 | ▼雄しべ6個、雌しべが多数ある。 | ▼花弁、萼片は3個。 |
▼若い果実。 | ▼多数の果実が集まる集合果。 | ▼集合果は直径約4mm。 |
▼乾燥した果実、15個の果実がある。 | ▼果実の背面に溝がある。 | |
▼果実は長さ約2.2mm、中央部が凹む。 | ▼枝を数段に輪生し、さらに小枝を輪生する。 | ▼花茎は1mを超える。 |
▼花茎の第1節目の枝は3本。 | ▼へら形の葉は根生する。 | |
▼2015年11月3日 果実 東出雲 | ||
▼集合果は直径約4mm。 | ▼果実13個が環状に集まっている。 | ▼果実を2個はずした。果実の背に溝がある。 |
▼果実は長さ約2.5mm。 | ▼縁の内側に楕円を描く凹みがある。 | |
▼果実の内側の先端に花柱が残る。 | ▼果実の背に深い溝がある。 | |
▼果実の横断面、狭い三角形。 | ▼果皮を除くと中央部に種子がある。 | ▼種子はU字状の膨らみがある。 |
▼種子は長さ約1.4mm。 | ▼種子の側面。 | |
▼表面に網目模様がある。 | ▼まだ若い果実。 | |
▼2010年8月13日 宍道 | ▼雄しべ6個、葯は黄色、雌しべは多数。 | |
2010年7月10日 果実 宍道 | 蕾 | |
▼葉は長さ約45cm。(定規は30cm。) | ||
▼2019年6月25日 若い果実 大庭 | ▼集合果は直径約4mm。 | |
▼株の基部から花茎を出す。 | ||
▼花茎をつけていない株。 | ▼葉柄を含めて葉は長さ約55cm。 | |
▼葉の幅は約5cm。 | ▼葉の裏面。 | |
▼2019年6月20日 大庭 | ||
▼2005年9月3日 西忌部 | ▼果実 | |
▼2004年8月21日 西忌部 | ||