落葉低木〜小高木 本州(太平洋側)〜九州の山地の谷筋など、湿った林内に多い。枝を水平にのばし、高さ6mほどになる。樹皮は灰黒色。若い枝は褐色。葉は対生。葉身は長さ5〜12cm、幅3〜7cmの楕円形〜広楕円形。先は短くとがり、基部は広いくさび形〜円形。ふちには鈍い鋸歯がある。側脈は7〜12対、裏面に突出し、葉の縁近くまでほぼまっすぐに伸びる。表面ははじめ毛があるが、ほとんど脱落する。裏面の脈上や葉柄には星状毛が多い。枝先に直径5〜10cmの散房花序をだす。花序の中心部には小さな両性花が多数つき、そのまわりを直径2〜4cmの白い装飾花がとり囲む。装飾花は深く5裂して平開する。裂片は1個だけがとくに小さい。果実は核果。長さ5〜7mmの楕円形。8〜10月に赤くなり、花序の枝も赤くなる。完全に熟すと果実は黒くなる。核は長さ4〜6mm。幅の広い溝が1個ある。花期は5〜6月。 冬芽は、長さ4〜9mmの長楕円状披針形。表面には星状毛が多い。(樹に咲く花) 学名は、Viburnum plicatum var. tomentosum ガマズミ科ガマズミ属 主に太平洋側に分布する変種ヤブデマリは葉身長10cm程度だが、本州日本海側に分布する変種ケナシヤブデマリ(ヒロハヤブデマリ)Viburnum plicatum var. plicatum f. glabrumは葉身長8〜15cmと大きく、葉幅が広く、葉裏や若枝の毛が少ない。 |
葉身はそれほど長くないが、葉裏の毛が少ないので、ケナシヤブデマリではないかと思われる。 |
▼2017年5月20日 八雲 | 中心部の両性花は咲き終わっている。 | ▼5裂した装飾花の内側の1個は極端に小さい。 |
▼花序は直径約7cm。 | ▼装飾花は約3×2.5cm | |
▼両性花は直径約5mm。 | ▼花後の若い果実。 | |
▼葉腋から長さ約4cmの花序柄を立ち上げる。 | ||
▼2008年5月17日 東持田 | ▼装飾花の内側の1個の裂片が小さい。 | |
▼短枝につく葉は大小の葉が対になってつく。 | ||
▼2005年5月8日 西忌部 | ▼装飾花の内側の1個の裂片が小さい。 | |
▼2011年5月7日 蕾 東長江 | ||
▼葉裏の脈上に星状毛がまばらにある。 | ▼葉柄にまばらに星状毛がある。 | |
▼2015年8月16日 果実 八雲 | ▼果実は赤くなり、完熟すると黒くなる。 | |
▼果実は長さ約6mm。 | ||
▼果実に1個の核が入る。長さ5〜6mm。 | ▼核の背面。 | ▼核の腹面、幅の広い溝が1個ある。 |
▼2012年6月18日 若い果実 西忌部 | ||
▼枝の先につく葉は細く尖る。 | ▼葉の表面は毛が散生する。 | |
▼葉の裏面はほとんど無毛。 | ||
▼2009年6月27日 若い果実 東持田 | ||
▼2005年6月25日 若い果実 八雲 | ▼短枝につく葉は大小の葉が対になって付く。 | |
▼2006年2月25日 冬芽 八雲 | ||
▼枝を水平にだす。 | ||
▼2006年3月5日 冬芽 八雲 | ||
▼2006年5月3日 蕾 八雲 | ▼先端の葉は細くなる。 | |