落葉高木 本州〜九州の山地に生える。高さ10mほどになる。樹皮は灰色〜灰褐色で無毛。葉は互生。長さ6〜12cm、幅2〜5cmの披針形または卵状披針形で、全縁。先端はとがり、基部はくさび形。質は薄い。裏面は微細な毛があり、白色を帯びる。葉柄は長さ1〜1.5cm。葉をもむと強い香りがし、かむと甘い。葉が展開する前に、直径10cmほどの芳香のある白い花が咲く。花の下に葉がない。外側の花被片3個は小さくて萼状、内側の6個は花弁状。雄しべと雌しべは多数あり、らせん状に花床につく。果実は袋果が集まった集合果。長さ7〜8cmのこぶし状の長楕円形。10月頃に熟すと、背面が割れ、白状の珠柄の先に赤い種子がぶらさがる。種皮の外層は赤色、中層は肉質、内層は黒くてかたい。花期は4〜5月。 冬芽の芽鱗は托葉2個と葉柄が合着したキャップ状。花芽は大きく長さ1.7〜2cmの長卵形、長い軟毛におおわれる。葉芽は小さくて無毛。葉痕はV字形で、枝を一周する托葉痕が目立つ。(樹に咲く花) 学名は、Magnolia salicifolia モクレン科モクレン属 コブシと似ているが、タムシバは花の下に葉がなく、葉はコブシより薄く、裏面が白っぽいことなどで区別する。 |
▼2011年4月9日 玉湯 | ▼雌しべの集まりを雄しべが取り囲む。 | |
▼花の下に葉がつかない。 | ||
▼2016年4月2日 玉湯 | ▼多数の雌しべの周りを雄しべが囲んでいる。 | ▼キャップがまだ取れていない花。 |
▼2009年3月28日 玉湯 | ▼花の下に葉がない。 | |
▼2019年4月8日 八雲 | ||
▼2020年3月31日 東忌部 | ||
▼2016年7月24日 果実 玉湯 | ||
▼2011年7月9日 果実 玉湯 | ||
▼2016年7月6日 果実 東出雲 | ▼長さは約3cm。 | |
▼2020年6月22日 若い果実 東忌部 | ▼1個しか成熟しなかった果実 | |
▼2020年5月28日 若い果実 東忌部 | ||
▼2020年5月5日 若い果実 東忌部 | ▼まだ枯れた雌しべが残っている。 | |
▼雄しべが落ちた痕。 | ||
2020年4月30日 芽吹き 玉湯 | ▼白いものは托葉。 | |
▼2006年8月28日 花芽 丸倉山 | ▼葉の裏面は白色を帯びる。 | |
▼2011年2月26日 花芽(冬芽) 玉湯 | ▼葉芽(冬芽) 玉湯 | |
▼2007年12月8日 冬芽 八雲 | ||
▼2006年5月28日 佐草 | ▼葉の裏面は白色を帯びる。 | |
▼2008年3月29日 花芽 八雲 | ▼葉芽 | ▼葉痕はV字形。 |
▼2001年4月7日 西忌部 | ||
▼2009年3月20日 東忌部 | ||
▼2007年5月4日 大山 | ||
▼2005年5月5日 大山 | ▼2004年5月1日 大山 | |