アラカシ（粗樫）

常緑高木 宮城・石川県以西〜沖縄の山野に生える。高さ約20ｍ、直径60cmほどになる。樹皮は暗灰色。皮目や浅いくぼみがある。大きな割れ目はできない。本年枝は淡緑紫色。はじめ淡褐色の軟毛が密生するが、のち無毛になると円形や楕円形の小さな皮目が目立つ。葉は互生。葉身は長さ7〜12cm、幅3〜5cmの倒卵状長楕円形で、革質。先端は鋭くとがり、基部は広いくさび形。上半部には大形の鋸歯がある。表面は光沢があり、初め軟毛が散生するが、のち無毛になる。裏面は絹毛が密生して灰白色。葉柄は長さ1.5〜2.5cm。托葉は長さ1cmほどの線形で、早く落ちる。雌雄同株。新枝の下部から長さ5〜10cmの雄花序が垂れ下がる。花序の軸に淡褐色の軟毛が密生する。雄花は苞の脇に２〜３個つく。苞は褐色で長さ3〜4mmの卵形、軟毛が密生する。花被は直径3mmほどで、4〜6裂する。雄しべは4〜6個。雌花序は新枝の上部の葉のわきに直立し、雌花が3〜5個つく。花柱はふつう3個。先端はさじ形でそり返る。苞は卵形で長さ0.7mm。果実は堅果。長さ1.5〜2cmの卵球形で、その年の秋に成熟する。堅果の下部は鱗片が合着した同心円状の環が6〜7個並んだ殻斗に包まれる。花期は4〜5月。 冬芽は卵形。芽鱗は光沢がある。（樹に咲く花） 学名は、Quercus glauca ブナ科コナラ属

▼2017年4月27日　八雲	▼雄花序は新枝の下部から垂れ下がる。	▼雄花は苞の脇につく。
	▼雌花序は新枝の上部の葉腋につく。	▼雌花序は葉腋につく。
▼雌花は3〜5個ずつつく。	雌花の花柱は3個ある。	花柱の先端はさじ形でそり返る。
▼上半部に鋸歯がある。	▼若葉の葉身は長さ約11cm、表面は無毛。	▼葉の裏面
▼葉の裏面は伏毛が密生する。

▼2008年4月20日　雄花　風土記の丘	▼雌花は新枝の上部の葉腋につく。
▼雌花は新枝の上部の葉腋につく。
▼2005年11月26日　果実　風土記の丘	▼殻斗には環状の縞模様がある。
	▼葉の上部には粗い鋸歯がある。
▼2005年11月26日　果実　八雲
▼2010年1月17日　冬芽　宍道
	▼葉裏に絹毛がある。
▼2012年5月19日　若い芽　東持田
		▼葉裏に絹毛がある。
		▼葉裏に絹毛がある。
▼2015年4月26日　若葉　八雲
▼2010年6月16日　幼木　玉湯
▼2010年10月10日　幼木　玉湯

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