中垣明神は千本の浄水場から下流の忌部川沿いにあると忌部神社で聞いたので、浄水場付近の家で訪ねると、「忌部川沿いの道を下がって行くと、産廃処分場との境界の手前にあるが、もう随分と行っていないので朽ちているかもしれない。」とのことでした。
忌部橋から川沿いは草に被われて歩けないので、その上にある斜面の擁壁の上を歩いて、突き当りから林内へ入り、川沿いへ下がると古い道が残っています。古い道の名残の石地蔵が一体残っています。しばらく川沿いの道を歩くと、山から流れる小さな川に出会います。川を渡ると、斜面の上の大きな木に向かって道が上っています。大きな木の脇を通って斜面を横切ると、石灯籠と倒壊した社がありました。
川を渡った所の尾根筋には上に向かう道がありそうで、これが明神峠へ続いていると思われます。
「中垣明神 下忌部々落明神峠下にあり。社殿二尺四方大鳥造、祭神中垣明神命加藤仲市之を祀る。元今岡忠之助(中垣)宅地附近にありしが年代不詳大洪水の為に流失せり、其夜加藤家の主人の夢に中垣明神影現れ給い告げ詔はく吾は洪水の為に流され今は明神峠の下にありと語り給い御影を失うと見て夢覚めたり、不思議の霊夢なりしと、夜の明くるを待って其處に至り見れば果して御弊の川柳の枝に掛くあるを認め御加護を畏み直ちに社殿を造り仝地に奉斎せりと、祭日は十月二日。」(忌部村誌)
松江の神社
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