常緑高木 本州(福島県以南)〜九州の丘陵〜山地の尾根ややややせ地に生える。モミと混成することが多い。高さ20m、直径60cmほどになる。樹冠は広い円錐形。モミ類に比べると、まとまりがなく、老木になるにつれて樹形は崩れる。樹皮は赤褐色〜灰褐色。古くなるとやや縦長にはがれ落ちる。若い枝は淡褐色で無毛、光沢がある。冬芽は卵状球形。葉は長さ1〜2cmの扁平な線形で、同じ枝でも長短の差が激しい。基部には長さ1〜1.5mmの柄がある。先端はへこむが、モミのように針状にとがらない。表面はやや黄色がかった緑色で、シラビソやモミなどの青みを帯びた緑色とは異なる。裏面は白い2本の気孔帯が目立つ。葉枕はやや目立つ。雌雄異株。雄花は卵形で、長さ5〜6mmの柄がある。雌花は前年枝の先につく。球果は長さ2〜3cmの楕円形〜卵形、熟すと果柄は曲がる。種鱗は直径1cmほどのほぼ円形。種子は長さ約4mm、種子本体より長い翼がある。コメツガとよく似ているが、コメツガの若い枝は有毛で、球果はツガより小さく、果柄はそれほど曲がらない。花期は4〜6月。(樹に咲く花) 学名は、Tsuga sieboldii マツ科ツガ属 |
▼2019年10月15日 植栽 殿町 | ▼枝には長短の葉がつく。 | ▼若い枝は無毛。 |
▼葉の先端は凹む。 | ▼裏面には白い2本の気孔帯がある。 | ▼長い葉は長さ約1.5cm。 |
▼球果は直径約2cm、長さ約3cm。 | ||
▼樹皮は縦長にはがれ落ちる。 | ||