多年草 「オトコエシとオミナエシは遺伝的に違いがあることも明らかになった。黄花や黄色と白色が混在する「オトコオミナエシ」は、遺伝的に完全にオトコエシの変異に含まれ、オミナエシとの雑種に由来するものではなく、オトコエシ種内における高次倍数体間の交雑によって生じたものと考えられた。」(「著しい種内倍数性を示すオトコエシ(オミナエシ科)に関する系統地理学解析」)(PDF) オトコエシとオミナエシとの自然雑種。両種のある所に生育するという。全体の草姿はオトコエシの雰囲気が強い。高さ0.6〜1mになり、葉は対生し羽状に中〜深裂する。花は集散花序に多数つき、白い花の中に黄色い花が混ざるもの、黄色い花の中に白い花が混ざるもの、薄い黄色のものもあり、さまざまである。花期は8〜10月。(広島の山野草) 学名は、Patrinia x hybrida スイカズラ科オミナエシ属 |
新しくできた道路法面とその周辺にだけ多数生えている。小さいものは50cm程度、大きなものは2m近くある。白と黄色の花が混じり、花弁が反り返り、花が小さく見える。オトコエシやオミナエシは雄しべが4本あるが、2本しか確認できない。果実はオトコエシと同様のように思える。(八雲町での観察から) |
▼2017年9月25日 八雲 | ▼白色と黄色の花が混在する。 | ▼雄しべは2個しか確認できない。 |
▼子房の下部の小苞が大きくなってくる。 | ▼若い果実。下部に円形の小苞がつく。 | |
▼花は花冠裂片が反り返り、直径約3mm。 | ||
▼倒れた個体。 | ||
▼2018年9月18日 八雲 | ▼小さな白色と黄色の花が混在する。 | ▼雌しべ1個と2個の雄しべがある。 |
▼オトコエシ(奥)と並んでいる。 | ||
▼2017年10月18日 若い果実 八雲 | ▼円く大きくなった小苞に果実が乗る。 | ▼果実の先端に花冠の跡が円く残る。 |
▼果実下部の皿状部分には毛がある。 | ▼小苞は直径約6mm。 | |
▼果実は長さ約2.5mm。 | ||
▼果実の上部は膨らみ、下部は皿状になる。 | ▼果実の縦断面、上部の2室は空洞、下部に種子が1個入る。 | ▼若い種子は長さ約2mm。 |
▼倒れていた個体。 | ||
▼白色と黄色の花が混じる。 | ▼雄しべは2個しか確認できない。 | |
▼花冠裂片が反り返っている。 | ▼蕾の小苞はまだ小さい。 | |
▼2018年11月10日 果実 八雲 | ||
▼円形の小苞は直径5.5〜6.5mm。 | ||
▼円形の小苞の上に果実がある。 | ||
▼小苞から外した果実。長さ約2mm。 | ▼果実の側面、上部と下部に膨らみがある。 | |
▼果実の横断面、上部の2室は空室、下部に種子がある。 | ▼種子は長さ約2mm、一部欠けた。 | |
▼2018年6月14日 若苗 八雲 | ▼匐枝を出して幼苗をつけている。 | |
▼大きく成長したものもある。 | ||