多年草 本州〜九州の海に近い所に普通。茎はそう生し高さ1.5m内外、短毛を密生する。葉は対生し、卵円形または扁円形、鋭頭または短く尾状となり、基部は円形または浅心形、ふちに鈍鋸歯があり、長さ10〜17cm、質厚く、両面に短毛があるが、裏面に特に多く、ビロード状となり、葉脈が凸出して網状となる。葉柄は葉身の半長以下。托葉は長楕円形または披針形長さ10〜15mm。雌雄同株。下方に雄花序を上方に雌花序をつける。雄花序は分枝して円錐状となるが、雌花序は多くは穂状。雄花序は球状に集まり4花被片と4雄ずいがある。球状に集まった雌花の集まりは互いに接している。花被筒に包まれた果実は倒卵形または広倒卵形、狭い翼があり、長さ1.5〜2mm、全体に毛があるが特に中部以上により長い毛を密生する。花柱は長さ2mm。別名 サイカイヤブマオ、オニヤブマオ、オオノマオ。花期は7〜10月。(原色日本植物図鑑) 学名は、Boehmeria holosericea イラクサ科ヤブマオ属 参考 隠岐の植物 よく似たものにヤブマオがあるが、鋸歯が重鋸歯となり、ほとんど雄花をつけない。 |
以下は海岸に面した崖上の草地に生えているもので、雄花があるもの。 | ||
▼2011年7月23日 雌花 島根潜戸鼻 | ▼雌花序は茎上部につく。 | ▼雄花 |
▼雄花には4本の雄しべがある。 | ▼雄花 | ▼雄花序 |
▼雄花序は枝分かれする。 | ▼雄花序は茎の中部につく。 | |
▼40個の鋸歯が整然と並び、重鋸歯とならない。 | ▼下部の葉は長さ15cm、幅15cm以上ある。 | ▼上部の葉は長さ11cm、幅9cm程度。 |
▼葉裏は全面にビロード状の毛がある。 | ||
▼2011年9月10日 雌花(果期) 島根 | ▼雄花序はもう枯れていた。 | |
▼鋸歯が40以上ある。 | ||
▼葉裏は全面にビロード状の毛がある。 | ||
▼2011年9月24日 鹿島 | ▼雌花 | ▼枯れた雄花 |
▼雌花序は上部に、雄花序は下部につく。 | ▼下部の葉は長さ約19cmと大きい。 | |
▼葉は長さ15cm。鋸歯は小さく、整然と並ぶ。 | ▼上部の鋸歯も小さい。 | ▼表面に短毛がある。 |
▼葉裏はビロード状。 | ||
▼海から400mの田園地帯に生え、下部に雄花序がある。 | ||
▼2014年7月23日 島根 | ▼雌花序。 | ▼雄花。 |
▼雄花序。 | ▼葉身は約20cm。鋸歯は42個。 | |