落葉小高木 北海道〜九州の山地の日当たりのよい林縁に生える。高さ5〜7mになる。樹皮は暗灰色。しわがあって、斑紋状になる。若い枝は軟毛があるが、のちに無毛。葉は長枝では互生、短枝では輪生状につく。葉身は長さ4〜7cmの広倒卵形〜狭倒卵形。洋紙質で、縁には細かくて鋭い鋸歯がある。両面ともほとんど無毛だが、ときに裏面の主脈に白い軟毛がある。短枝の先の複散房花序に直径約1cmの白色の花を10〜20個つける。花弁はほぼ円形で、内側の基部にまばらに白い軟毛がある。雄しべは20個。花柱は3個。基部は合着して白い軟毛が密生する。花序の軸は花のあと無毛になる。萼の外面は無毛または白色の軟毛が散生する。果実はナシ状果。長さ8〜10mmの倒卵形または楕円形で、10〜11月に赤く熟す。無毛で頂部に直立した萼片が残る。果柄にはいぼ状の皮目が多い。種子は長さ4〜6mmの狭楕円形で、背面がふくれる。花期は4〜6月。 冬芽は長さ2〜3mmの円錐形。赤褐色で光沢がある。落葉後も葉柄の基部が残り、冬芽の基部を保護している。(樹に咲く花) 学名は、Pourthiaea villosa var. laevis バラ科カマツカ属 葉や花柄に毛が多いものにケカマツカ、ワタゲカマツカがあるが、葉の形や毛の状態などは変異が多く、厳密な区別は難しい。 |
▼2013年5月16日 大東 | ▼雄しべは20個、花柱は3個。 | ▼花は直径約1cm。花柄や萼に毛が目立たない。 |
▼花柱の基部に軟毛がある。 | ▼花は直径約1cm。 | ▼葉は長枝には互生、短枝には輪生状につく。 |
▼葉は長さ約7cm、先は鋭く尖る。 | ▼若葉は両面とも毛がある。 | |
▼葉柄や新枝に毛がある。 | ||
▼2004年4月25日 八雲 | ||
▼2008年5月17日 東持田 | ||
▼2016年10月22日 果実 宍道 | ▼果実の頂部に萼片が残る。 | |
▼果柄にイボ状の皮目が多い。 | ▼果実は長さ約1cm、直径約8mm。 | |
▼果柄にイボ状の皮目が多い。 | ||
▼果柄のイボ状皮目。 | ▼果実の横断面。 | ▼種子が3個入っていた。 |
▼種子は長さ4.5〜5mm。 | ▼葉身は長さ8.5〜9cm。 | |
▼縁には細かな鋸歯がある。 | ▼葉の裏面は無毛。 | ▼枝の樹皮。 |
▼幹の樹皮。 | ||
▼2011年10月26日 果実 宍道 | ▼果柄にはいぼ状の皮目が多い。 | |
▼葉は長さ約7cm。 | ||
▼2007年11月4日 果実 玉湯 | ||
▼2007年11月10日 果実 東忌部 | ||
▼2015年9月14日 若い果実 大東 | ▼果実は長さ約6mm。 | |
▼若い種子は長さ約3.5mm。 | ▼果柄にはいぼ状の皮目がある。 | |
▼2007年6月30日 果実 玉湯 | ||
▼長枝につく葉 | ▼短枝につく葉 | |
▼2008年3月2日 冬芽 玉湯 | ||
▼2015年3月17日 冬芽 鹿島 | ▼葉柄の基部が残っている。 | |
▼2015年11月23日 紅葉 宍道 | ||
▼2010年11月13日 紅葉 大東 | ||
▼2008年5月17日 大平山 | ||