落葉小高木 北海道南部〜九州の沿海地の海岸林に生える。下部からよく分枝してこんもりと茂り、高さ5mほどになる。樹皮は灰褐色。縦に裂けて、はがれ落ちる。枝は茶褐色、ときに紫褐色で、ほぼ無毛で稜がある。葉は対生。葉身は長さ6〜16cm、幅4〜8cmの楕円形〜広卵形。先端はとがり、基部は円形〜広いくさび形。ふちには細かい鋸歯がある。表面はやや光沢があり、裏面はほとんど無毛、または脈上にすこし毛がある。葉柄は長さ8〜15mm、少し毛がある。枝先や葉腋に2〜3個ずつ花をつける。花ははじめ白色で、しだい紅色に変化する。花冠は長さ2.8〜3.2cmの漏斗形で、上部は5裂する。花筒は上半部で急に鐘状に広がる。子房は長さ1.5〜2cmの円筒形で、一見すると花柄のように見える。雄しべは5個、花筒とほぼ同長。花柱は1個、花筒から少しつきでる。萼は基部まで5裂する。苞は長さ2〜12mmの披針形〜線形。果実はさく果。長さ2.7〜3cmの円筒形。11月頃熟すと裂開する。種子は長さ約1.5mmの楕円形で翼がある。 花期は5〜6月。 冬芽は、長さ3〜7mmの卵形。芽鱗は褐色で、7〜8対ある。葉痕は腎臓形〜三日月形。維管束痕は3個。(樹に咲く花) 学名は、Weigela coraeensis スイカズラ科タニウツギ属 |
▼2016年5月21日 乃木福富 | ▼花の色は白から赤へ変化する。 | ▼花冠の上部は5裂する。 |
▼柱頭は花筒から少し出る。 | ▼花冠は長さ約3cm、萼の上で急に広がる。 | ▼花冠は直径約2cm。 |
▼萼は5深裂し、子房は花柄のように長い。 | ▼葉の先は尖り、葉身は長さ約11cm。 | |
▼表面は無毛だが、葉脈に毛がある。 | ▼葉の裏面。 | |
▼裏面は無毛、葉脈に毛が散生する。 | ▼枝は無毛、葉柄に毛がある。 | |
▼樹皮は灰褐色。 | ||
▼道路法面に野生化している。 | ||
▼2016年7月24日 若い果実 乃木福富 | 果実の先端は細くなる。 | ▼果実は円筒形、直径約3mm、長さ約2.5cm。 |
▼果実の横断面、4室ある。 | ▼若い種子は翼を含めて長さ1〜1.7mm。 | ▼種子の周りに翼がある。 |
▼2016年10月31日 果実 乃木福富 | ▼果実は先端から2裂し種子を出す。 | |
▼果実は長さ約2.5cm、先は中軸となる。 | ▼種子は翼を含めて長さ約1.5mm。 | ▼種子の周りに翼がある。 |
▼種子は翼を含めて1.8mmある。 | ▼種子に網目模様がある。 | |
▼2017年3月4日 動き出した冬芽 乃木福富 | ||
▼葉痕の中に維管束痕が3個ある。 | ||
▼2003年5月20日 植栽 中原 | |
▼2006年1月22日 冬芽 植栽 浜乃木 | |