ダイセンミツバツツジ(大山三葉躑躅)

落葉低木
長野県、愛知県、中国地方、四国の山地の林内や林縁、岩場などに生える。高さ1〜4mになる。枝は横に広がる。樹皮は灰黒褐色。若枝は黄褐色または赤褐色で無毛。葉は枝先に3個輪生する。葉身は長さ5〜8cm、幅3〜6cmのまるみのある広い菱形。中央部がもっとも幅が広い。先端は短くとがり、基部は広いくさび形、ふちには微細な波状の鋸歯がある。表面ははじめ褐色の長毛があるが、のちに無毛。脈上には微小な腺点がある。裏面は全面に淡褐色の伏毛があり、とくに主脈や側脈の基部付近に淡褐色の毛が密生する。葉柄は長さ3〜6mm、淡褐色の毛が密生する。葉の展開前又は同時に開花し、鮮やかな紅紫色の花を枝先に1個ずつつける。花冠は直径3.5〜5cmの漏斗形、深く5裂し、上側の裂片3個には濃い斑点がある。雄しべ10個、花糸は紅紫色で無毛。花柱は無毛。子房には白い長毛が密生する。萼や花柄にも白い長毛が生える。果実はさく果。長さ1〜1.5cmの曲がった円柱形、褐色の毛が密生する。7〜9月に熟す。花期は4〜5月。
冬芽の花芽は長さ1.2cmほどの長楕円形。芽鱗は赤褐色で、一部淡緑色を帯び、ふちには微細な毛がある。葉痕は逆三角形、維管束痕は1個。(樹に咲く花)
学名は、Rhododendron lagopus var. lagopus
ツツジ科ツツジ属

よく似た仲間に広い菱形の葉を持つコバノミツバツツジ、ユキグニミツバツツジがある。
  花、紅紫色。葉柄は無毛。若い枝は無毛。 ユキグニミツバツツジ
  花、紅紫色。葉柄は毛が密生する。若い枝は無毛。葉のふちに微細波状鋸歯。葉の中央が広い。 ダイセンミツバツツジ
  花、薄紫色。葉柄はねた褐毛が多い。葉の下部が広い。若い枝は粗い毛。 コバノミツバツツジ



▼2008年4月27日 東忌部

コバノミツバツツジ花

ダイセンミツバツツジ

ダイセンミツバツツジ

ダイセンミツバツツジ

▼2004年4月25日 八雲

ダイセンミツバツツジ

ダイセンミツバツツジ



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