ブラジルハシカグサモドキ(伯剌西爾麻疹草擬)

多年草
熱帯アメリカ原産でアジアの熱帯などに帰化している。
細く長い直根で地表近くを這う根茎に連結する。茎は匍匐あるいは斜上し分枝が多く高さ20~50cm、円筒状で白毛が密生する。葉は対生、楕円形で先端は尖りで基部は徐々に細る、葉の裏面に毛が密生し、縁には短毛があり濃緑色、花柄は5mmで基部に膜状の托葉がある。花は茎頂の包葉の腋に束生する、花房は径5mm、包葉は広卵形、がくは緑色で白毛が生える、花冠は白色、漏斗状で長さ4~5mm。果実はさく果、長楕円形~倒卵形で長さ3mm、褐色で白毛がまばらに生え、緑色のがくがつき、3分果に分れる、種子は黄褐色、倒卵形で長さ2mm。 花期は9〜11月。(写真で見る外来雑草 畜産草地研究所)
学名は、Richardia brasiliensis
アカネ科ハシカグサモドキ属
ハシカグサモドキによく似るが、分果の腹面が大きく裸出する。
参考 分果の図(植物分類・地理 33, 226, 1982-04-20の「村田源・小山博滋:新帰化植物ブラジルハシカグサモドキ 」)
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[ハシカグサモドキ Richardia scabra]
 全体に粗い剛毛を布き、茎は断面が四角で、よく分岐し、直立または匍匐して高さ50cmほどになる。葉は茎に対生し、楕円形で鈍頭〜鋭頭、長さ2〜4cm、幅5〜15mm、基部はくさび形で長さ5〜10mmの葉柄との境は不明瞭、両面に白毛が密生し。質はやや厚い。托葉は合着して、上面に刺状毛が裂生する。茎の頂部と葉腋に直径5mmほどの、6裂した白色の筒状花を固めてつける。分果の腹面を果皮が包み、裸出する部分は線形となる(分果を内側から見ると、両端がまきこんで、隙間が縦の線に見える)。花期は7〜8月。(日本帰化植物写真図鑑)
 「一年生匍匐或近直立草本,長可至80余cm或過之;主根近白色。茎近円柱形,被硬毛,節上無不定根,疏分枝。葉厚纸質,卵形、楕円形或披針形,長1-5cm或過之,頂端通常短尖,鈍頭,基部漸狭,両面粗雑,辺上有缘毛;葉柄長約5-10mm;托葉鞘状,頂部截平,辺縁有数条長約2-5mm的剛毛。頭状花序有花多朵,頂生,几無総梗,総梗頂端有1或2対葉状総苞,分為2対時,則里面1対較小,総苞片広卵形;花6或5数;萼長2.5-3.5mm,萼管頂部縊縮,萼裂片披針形或狭披針形,長約為萼管的2倍,被縁毛;花冠白色,漏斗状或高脚碟状,管長2-8mm,里面基部有一環白色長毛,裂片6,盛開時星状展開,偶有熏衣草的気味;雄蕊6,伸出或不伸出;子房通常有3心皮,柱頭頭状,3裂。分果瓣3 (-6),長2-3.5mm,長円形至倒卵形,背部密覆小乳凸和糙伏毛,腹面有一条狭溝槽,基部微凹。花期春夏间。」・・・中国植物誌



▼2015年11月12日 西尾▼花冠は6裂し、柱頭は3裂する。▼花冠裂片が一部合着し、5裂に見える。

ブラジルハシカグサモドキ花

ブラジルハシカグサモドキ花

ブラジルハシカグサモドキ花

▼雄しべが6個、柱頭が3裂する。花冠の奥に環状に毛がある。

ブラジルハシカグサモドキ花

ブラジルハシカグサモドキ果実

ブラジルハシカグサモドキ果実

▼若い果実、長さ約4mm、萼片が残る。▼萼を除いた果実の上部、3分果に分かれる。▼分果の腹面(上)、背面(下)

ブラジルハシカグサモドキ果実

ブラジルハシカグサモドキ果実

ブラジルハシカグサモドキ果実

▼分果の腹面は広く裸出する。▼分果の腹面に1本の隆起線がある。

ブラジルハシカグサモドキ果実

ブラジルハシカグサモドキ果実

ブラジルハシカグサモドキ

ブラジルハシカグサモドキ

ブラジルハシカグサモドキ




▼2014年10月1日 西尾▼花冠は6裂し、柱頭は3裂する。

ブラジルハシカグサモドキ花

ブラジルハシカグサモドキ花

ブラジルハシカグサモドキ花

v花は直径約1cm。v花序の基部に葉状の総苞がつく。

ブラジルハシカグサモドキ花

ブラジルハシカグサモドキ花

ブラジルハシカグサモドキ花

▼花冠の内側の基部に環状の毛がある。

ブラジルハシカグサモドキ花

ブラジルハシカグサモドキ花

ブラジルハシカグサモドキ花

▼花後の若い果実、萼の下にある。▼萼を残存する果実、長さ約4mm。

ブラジルハシカグサモドキ果実

ブラジルハシカグサモドキ果実

ブラジルハシカグサモドキ果実

▼熟すと萼がとれ、3分果となって落ちる。

ブラジルハシカグサモドキ果実

ブラジルハシカグサモドキ果実

ブラジルハシカグサモドキ果実

v分果は長さ約4mm。▼分果の背面は粗い伏毛がある。

ブラジルハシカグサモドキ果実

ブラジルハシカグサモドキ果実

ブラジルハシカグサモドキ果実

v腹面は果皮に覆われず、広く裸出する。▼分果の腹面に一条の隆起線がある。

ブラジルハシカグサモドキ果実

ブラジルハシカグサモドキ果実

ブラジルハシカグサモドキ果実

▼葉は対生し、茎には毛が密生する▼葉身は長さ約6.5cm。短い葉柄がある。▼両面とも短毛が密生する。

ブラジルハシカグサモドキ葉

ブラジルハシカグサモドキ葉

ブラジルハシカグサモドキ葉

▼托葉は合着し、刺状毛がある。

ブラジルハシカグサモドキ葉裏面

ブラジルハシカグサモドキ葉裏面

ブラジルハシカグサモドキ托葉

v花序の基部に葉状の総苞が1対か2対つく。▼よく分枝する。

ブラジルハシカグサモドキ

ブラジルハシカグサモドキ

ブラジルハシカグサモドキ

ブラジルハシカグサモドキ

▼2016年6月6日 西尾

ブラジルハシカグサモドキ

ブラジルハシカグサモドキ

ブラジルハシカグサモドキ



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