アツミゲシ(渥美罌粟)

越年草
北アフリカ原産で世界各地に帰化している。秋に発芽してロゼットを形成し、春に茎を伸ばし、まばらに分岐して高さ80cmほどになる。茎の上部や葉の裏面脈上に長さ3mmほどの肉質の剛毛がある。茎生葉は長楕円形披針形で通常深裂し、鋭鋸歯があり、無柄で基部は耳状に茎を抱く。茎の先端に直径6cmほどの4弁花をつけ、花弁は赤〜濃紫色でしばしば大きな斑紋がある。果実は直径1.5cmの長球形で先端に5〜9本の放射線のある柱頭が残る。1964年に愛知県で報告され、本州から九州まで市街地や荒れ地に散発的に発生する。ケシ(P. somniferum)ほどではないが未熟果実にモルヒネを含むため、麻薬取締の対象になっている。花期は春〜夏。(日本帰化植物写真図鑑)
学名は、Papaver somniferum subsp. setigerum
ケシ科ケシ属



▼2019年5月11日 八雲▼花は直径約6cm、花弁は4個。▼柱頭に9本の放射線がある。

アツミゲシ花

アツミゲシ花

アツミゲシ花

▼花弁は幅約6cm。▼花弁の下半部に大きな斑紋がある。▼萼は開花とともに落ちてしまう。

アツミゲシ花

アツミゲシ花

アツミゲシ

▼若い果実。▼9個の放射線のある柱頭が残る。▼果実は長さ約2cm。

アツミゲシ果実

アツミゲシ果実

アツミゲシ果実

▼果実の縦断面。▼多数の微細な種子が詰まっている。▼表面に網目状の凹凸がある。

アツミゲシ果実

アツミゲシ種子

アツミゲシ種子

▼種子は長さ0.6〜0.7mm。▼花柄に毛がある。▼蕾の萼に毛がある。

アツミゲシ種子

アツミゲシ蕾

アツミゲシ蕾

▼葉の縁に鋭い鋸歯がある。▼下部の葉は深裂している。▼葉の裏面脈上に長い毛がある。

アツミゲシ葉

アツミゲシ葉

アツミゲシ葉裏面

▼葉は無柄で茎を抱く。▼茎を切ると白い乳液が出る。

アツミゲシ葉裏面

アツミゲシ葉

アツミゲシ茎

アツミゲシ

アツミゲシ

アツミゲシ

アツミゲシ




▼2019年5月25日 果実 八雲▼柱頭に6本の放射線がある。▼葉の基部は茎を抱く。

アツミゲシ果実

アツミゲシ果実

アツミゲシ葉

アツミゲシ

▼2019年6月20日 果実 八雲▼柱頭に8本の放射線がある。

アツミゲシ果実

アツミゲシ果実

アツミゲシ果実

▼果実の上部に窓ができ、種子が出る。▼果実は長さ約2.5cm。

アツミゲシ果実

アツミゲシ果実

アツミゲシ果実

▼果実の縦断面。▼上部の蓋との間に隙間がある。▼種子が無数に入っている。

アツミゲシ果実

アツミゲシ果実

アツミゲシ種子

▼種子は長さ6〜9mm。▼表面には網目模様がある。

アツミゲシ種子

アツミゲシ種子

アツミゲシ



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