つる性多年草 長崎県対馬、熊本県、宮崎県の川岸の草地や林縁に生える。茎には褐色の開出または逆向きの毛が散生する。葉は3小葉、両面に黄褐色のあらい毛があり、頂小葉は狭卵形でほぼ全縁、長さ6〜12cm、幅3〜4cm、鋭尖頭。托葉は低着し、狭卵形で長さ3〜4mm。小托葉は小型で線形。偽総状花序は腋生、長さ10〜20cmに達し、長い花序柄があり、2〜4花をつける。花は淡赤紫色または青紫色のちに褐紫色、長さ・幅とも25〜30mm。萼は褐色の剛毛があり、萼裂片は狭卵形で萼筒とほぼ同長。竜骨弁の先端はやや長く伸びて嘴状になるが回転せず、距は短い。豆果は線形、長さ8〜11cm、褐色の剛毛が密生し、10〜16種子を入れる。種子は斜長方形で、長さ4.5〜5mm、幅4mm、厚さ約3mm、黒褐色に熟し、へその仮種皮はやや厚く盛り上がる。花期は9〜10月。(日本の野生植物) 学名は、Vigna vexillata var. tsusimensis マメ科ササゲ属 食用にするササゲ(Vigna unguiculata var. unguiculata)やジュウロクササゲ(Vigna unguiculata var. sesquipedalis)の花は左右対象で整った形をしている。 |
松江市はアカササゲの分布域とは違うが、市内の改良工事が行われた国道法面に生えていた。この法面には他にヨシススキやホシアサガオも生えていた。 宮崎県の博物館に問い合わせたところ、「画像を拝見いたしました。図鑑の記載と合うようですのでアカササゲで良いのではないでしょうか。本県では久しく見つかっておらず、私も長いこと見ていません。葉に斑が入るのが大きな特徴ですが、それも確認できますので間違いないと思います。」と返事をいただいた。 |
▼2016年9月15日 玉湯 | ||
▼長い柄の先に数個の花をつける。 | ▼蕾。 | ▼花序柄は約12cmある。 |
▼花は萼を含めて長さ約3cm。 | ||
▼花柱の先端の片側に毛がある。 | ||
▼子房に毛がある。 | ▼花柄の基部に蜜腺がある。 | |
▼小葉は狭卵形。 | ▼葉に斑が入っている。 | ▼頂小葉は長さ約5cm。 |
▼葉の両面に毛がある。 | ||
▼若い果実、毛がある。 | ▼茎や葉柄に毛がある。 | |
▼2016年9月24日 玉湯 | ||
▼果実は長さ約11cm。 | ||
▼果皮には毛がある。 | ▼種子が10個入っていた。 | |
▼種子は長さ約7mm。 | ▼葉には斑が入る。 | |
▼2016年10月22日 果実 玉湯 | ▼果皮には毛がある。 | |
▼果実は長さ約11cm。 | ▼種子が14個入る室がある。 | ▼乾燥すると果皮が裂け捩じれ種子を飛ばす。 |
▼成熟した種子は7個で、長さ約5mm。 | ▼種子は長さ約5.5mm。 | |
▼2016年11月17日 果実 玉湯 | ▼葉は枯れている。 | |