ヤマテキリスゲ(山手切菅)

多年草
北海道〜本州(主に日本海側)、四国の山地の水湿のある斜面に生える。根茎は短く、叢生する。基部の鞘は葉身を欠き、赤褐色で糸網を生じる。葉は幅5〜12mm、平滑で下面は粉白色。有花茎は高さ40〜60cm、平滑。小穂は3〜6個、やや接近し、苞は葉状で無鞘。頂小穂は雄性、線形で長さ3〜5cm。側小穂は雌性、円柱形で長さ2〜5cm、幅3〜4mm、下方のものは長い柄があって垂れ下がる。雌鱗片は淡緑色、卵状長楕円形で短芒端、果胞より短い。果胞は広卵状楕円形で長さ2〜3mm、嘴は短く口部は凹形、平滑で細脈があり、熟すと著しくふくらみ果実をゆるく包む。果実は楕円形で断面はレンズ状、長さ約1.5mm。柱頭は2岐。果期は5〜6月。(日本のスゲ)
学名は、Carex flabellata
カヤツリグサ科スゲ属アゼスゲ節
テキリスゲに似るが、葉の裏面に乳頭状突起があることで区別される。



▼2015年5月31日 八雲

ヤマテキリスゲ花序

ヤマテキリスゲ花序

ヤマテキリスゲ花序

▼下部の小穂には長い柄がある。▼雄小穂は長さ約3cm、柄は約2cm。▼雌小穂は長さ約5.5cm。

ヤマテキリスゲ花序

ヤマテキリス雄小穂ゲ

ヤマテキリスゲ雌小穂

▼熟した果胞はよく膨らむ。▼柱頭は2岐。▼果胞は長さ約2.3mm。

ヤマテキリスゲ果胞

ヤマテキリスゲ柱頭

ヤマテキリスゲ果胞

▼雌鱗片は果胞より短い。▼雌鱗片は長さ約2mm。▼雌鱗片を除いた果胞。

ヤマテキリスゲ果胞

ヤマテキリスゲ雌鱗片

ヤマテキリスゲ果胞

▼果胞の口部は凹形。▼果実は果胞にゆるく包まれている。▼果実は長さ約1.5mm。

ヤマテキリスゲ果胞

ヤマテキリスゲ果実

ヤマテキリスゲ果実

▼苞は無鞘。▼葉の裏面が白く見える。▼葉は幅約8mm。

ヤマテキリスゲ

ヤマテキリスゲ葉

ヤマテキリスゲ葉

▼葉の縁に細かな刺がある。▼葉の裏面に乳頭状突起が密生し白く見える。

ヤマテキリスゲ葉

ヤマテキリスゲ葉裏面

ヤマテキリスゲ葉裏面

▼基部の鞘に糸網を生じている。▼茎は長さ約50cm。

ヤマテキリスゲ糸網

ヤマテキリスゲ糸網

ヤマテキリスゲ

ヤマテキリスゲ

ヤマテキリスゲ




▼2012年6月23日 八雲

ヤマテキリスゲ

ヤマテキリスゲ

ヤマテキリスゲ

▼雄小穂は長さ約3cm▼雌小穂は長さ約5cm。▼果胞は丸く膨らみ、柱頭は2岐。

ヤマテキリスゲ

ヤマテキリスゲ

ヤマテキリスゲ

▼雌鱗片は果胞と同長。▼雌鱗片は長さ約1.3mmで、芒がある。▼果胞は長さ約1.8mm、嘴は凹形。

ヤマテキリスゲ

ヤマテキリスゲ

ヤマテキリスゲ

▼果実は長さ約1.2mm。▼果胞は長さ約2mm。(標本)▼果実は長さ約1.5mm。(標本)

ヤマテキリスゲ

ヤマテキリスゲ

ヤマテキリスゲ

▼小穂まで高さ約55cm。▼苞は無鞘。▼葉はM字形で、幅約1.1cm。

ヤマテキリスゲ

ヤマテキリスゲ

ヤマテキリスゲ

▼葉の縁は微細な突起がある。▼葉の裏面は粉白色。

ヤマテキリスゲ

ヤマテキリスゲ

ヤマテキリスゲ

▼基部の鞘に糸網がある。

ヤマテキリスゲ

ヤマテキリスゲ

ヤマテキリスゲ

▼2015年6月10日 宍道▼雌小穂の先に雄小穂がつくものがある。

ヤマテキリスゲ花序

ヤマテキリスゲ花序

ヤマテキリスゲ花序

▼雄小穂は長さ約6cm。雌小穂は6〜7.5cm。

ヤマテキリスゲ花序

ヤマテキリスゲ花序

ヤマテキリスゲ花序

▼果胞はよく膨らむ。▼雌鱗片は果胞と同長か短い。

ヤマテキリスゲ雌小穂

ヤマテキリスゲ雌小穂

ヤマテキリスゲ果胞鱗片

▼雌鱗片は長さ約2.4mm。▼果胞は長さ約3mm。

ヤマテキリスゲ雌鱗片

ヤマテキリスゲ雌鱗片

ヤマテキリスゲ果胞

▼果胞口部は凹形。▼果実は果胞にゆるく包まれる。▼果実は長さ約1.6mm。

ヤマテキリスゲ果胞

ヤマテキリスゲ果実

ヤマテキリスゲ果実

▼苞は鞘がない。▼葉の裏面は白く見える。

ヤマテキリスゲ

ヤマテキリスゲ

ヤマテキリスゲ葉裏面

▼葉は幅が1.2cm。▼表面は平滑で、縁に少しざらつきがある。

ヤマテキリスゲ葉

ヤマテキリスゲ葉

ヤマテキリスゲ葉裏面

▼葉の裏面は乳頭状突起が多く、白く見える。▼茎の基部の鞘には糸網がある。

ヤマテキリスゲ葉裏面

ヤマテキリスゲ葉裏面

ヤマテキリスゲ糸網

▼茎の長さは約100cm。▼大きな株となる。

ヤマテキリスゲ

ヤマテキリスゲ

ヤマテキリスゲ

▼2014年5月17日 宍道▼小穂は上部にまとまってつく。▼雄小穂の先に雌花部がついている。

ヤマテキリスゲ花序

ヤマテキリスゲ花序

ヤマテキリスゲ花序

▼雌小穂の先に雄花部をつけるものがある。▼雌小穂は長さ約7cm。

ヤマテキリスゲ雌小穂

ヤマテキリスゲ花序

ヤマテキリスゲ雌小穂

▼柱頭は2岐する。▼雌鱗片は果胞とほぼ同長かやや短い。

ヤマテキリスゲ果胞

ヤマテキリスゲ果胞

ヤマテキリスゲ果胞

▼雌鱗片は長さ約2mm、先端は芒となる。▼果胞は長さ約3mm。▼果胞は長さ約2.7mm。

ヤマテキリスゲ雌鱗片

ヤマテキリスゲ果胞

ヤマテキリスゲ果胞

▼口部は凹形。▼果実は長さ約1.7mm。▼果実は長さ約1.7mm。

ヤマテキリスゲ果胞

ヤマテキリスゲ果実

ヤマテキリスゲ果実

▼果実の表面には微細な粒状突起がある。▼苞は無鞘。▼葉は幅約1.5cm。

ヤマテキリスゲ果実

ヤマテキリスゲ苞鞘

ヤマテキリスゲ葉

▼葉の裏面。

ヤマテキリスゲ葉

ヤマテキリスゲ葉裏面

ヤマテキリスゲ

▼基部の鞘に糸網がある。

ヤマテキリスゲ

ヤマテキリスゲ

ヤマテキリスゲ



島根県松江市の野草や樹木、シダを載せています。
松江の花図鑑