ウバメガシ(姥目樫)

常緑低木
神奈川県以西の太平洋側〜九州の暖地の海岸近くの山地に生える。よく枝分かれして、ふつう高さは3〜5mになる。大きいものは高さ10m、直径60cmほどになるものもある。樹皮は黒褐色。老木では縦に浅く裂ける。本年枝は紫褐色。はじめ灰褐色の星状毛が密生するが、翌年は無毛になる。円い皮目が目立つ。葉は互生。葉身は長さ3〜6cm、幅2〜3cmの楕円形で、厚い革質。先端や基部は円形、上半部のふちに浅い鋸歯がまばらにある。表面は光沢があり、裏面は淡緑色。両面ともはじめ主脈に星状毛と短毛があるが、のち無毛になる。葉柄は長さ約5mm。托葉は長さ1cmほどの長楕円形。開葉後すぐに落ちる。雌雄同株。新葉の展開と同時に開花する。雄花序は長さ2〜2.5cm、新枝の下部から垂れ下がる。花序の軸には星状毛が密生する。雄花の花被片は直径約2.5mm。雄しべは4〜5個。雌花は新枝の上部の葉腋に1〜2個つく。雌花には柄があり、花柱は3個。果実は堅果。長さ約2cmの楕円形。1年目はほとんど成長せず、翌年の秋に成熟する。殻斗には黄褐色の毛が密生した鱗片が瓦重ね状に並ぶ。花期は4〜5月
冬芽は長さ6〜7mmの狭卵形。頂芽のまわりに頂生側芽がつく。(樹に咲く花)
学名は、Quercus phillyraeoides
ブナ科コナラ属



▼2013年4月22日 植栽 鹿島▼雄花▼雄しべは4〜5個。

ウバメガシ雄花序

ウバメガシ雄花序

ウバメガシ雄花

▼雄花▼雄花▼雌花の花柱は3個。

ウバメガシ雄花

ウバメガシ雄花

ウバメガシ雌花

▼雌花▼雌花と雄花。

ウバメガシ

ウバメガシ

ウバメガシ

▼雌花は上部の、雄花は下部の葉腋につく。

ウバメガシ

ウバメガシ

ウバメガシ葉

▼葉の先端部に浅い鋸歯がある。▼裏面の細脈。

ウバメガシ葉裏面

ウバメガシ葉裏面

ウバメガシ




▼2011年4月29日 植栽 蕾 東生馬▼葉の先端部に浅い鋸歯がある。

ウバメガシ蕾

ウバメガシ葉

ウバメガシ葉裏面

▼細かな網状脈がある。

ウバメガシ葉裏面

ウバメガシ葉

ウバメガシ樹皮

ウバメガシ


下記は葉裏に星状毛があるように見えることから、ケウバメガシ(Quercus phillyraeoides var. wrightii)と呼ばれるタイプと思われる。
▼2008年10月4日 果実 和久羅山 植栽▼葉の先端部に浅い鋸歯がある。

ウバメガシ果実

ウバメガシ果実

ウバメガシ葉

ウバメガシ葉裏面

ウバメガシ葉裏面

ウバメガシ葉

ウバメガシ冬芽

ウバメガシ枝

ウバメガシ葉

ウバメガシ樹皮

ウバメガシ


▼2018年10月3日 幼木▼表面は星状毛がある。

▼裏面脈上に星状毛がある。

▼2018年5月20日▼表面は星状毛がある。▼子葉は枯れて縮んでしまう。

▼2018年5月5日▼葉が大きくなった。▼葉の表面には星状毛が多い。

▼裏面は脈上に星状毛が散生するほかは無毛。

▼2018年4月28日 幼木▼葉が広がってきた。

▼2018年4月21日 発芽

▼子葉は開かず、幹を伸ばし本葉が出てくる。

▼2018年2月22日▼冬の間は根だけを出している。

▼2018年2月2日 発根



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