タニガワスゲ(谷川菅)

多年草
北海道〜九州の平地から山地の渓畔の水辺に生える。根茎は短く、密に叢生する。基部の鞘は葉身がなく、濃褐色で糸網を生じる。葉は幅2〜4mm。有花茎は高さ30〜70cm。小穂は3〜6個。苞は葉身が発達し、無鞘。頂小穂は雄性で長さ2〜4cm。側小穂は雌性で直立し、長さ2〜4cm、幅3〜4mm。雌鱗片は側面が黒紫色で中肋が緑色、果胞より短い。果胞は偏平、長さ3〜3.5mm、平滑、嘴は長く縁には刺毛があり、口部は鋭く2裂。果実は果胞に密に包まれ、倒卵形で、断面はレンズ状、長さ約2mm。柱頭は2岐。果期は4〜6月。(日本のスゲ)
学名は、Carex forficula
カヤツリグサ科スゲ属アゼスゲ節



▼2018年5月1日 島根

タニガワスゲ花序

タニガワスゲ花序

タニガワスゲ

▼柱頭は2岐する。

タニガワスゲ

タニガワスゲ

タニガワスゲ

▼密に叢生し、大きな株を作る。

タニガワスゲ

タニガワスゲ

タニガワスゲ

タニガワスゲ




▼2016年6月6日 島根▼花期を過ぎている。▼花茎は長さ約50cm。

タニガワスゲ花序

タニガワスゲ花序

タニガワスゲ

▼頂小穂は雄性、側小穂は雌性。▼雄鱗片。▼雄鱗片は長さ約4mm。

タニガワスゲ花序

タニガワスゲ

タニガワスゲ

▼苞は無鞘。▼側小穂は柄を含めて長さ約6cm。▼雌鱗片の側面は黒紫色、中央は緑色。

タニガワスゲ

タニガワスゲ側小穂

タニガワスゲ雌鱗片

▼雌鱗片は果胞より短い。▼柱頭は2岐する。▼果胞は長さ2.7〜3mm、長い嘴がある。

タニガワスゲ雌鱗片

タニガワスゲ柱頭

タニガワスゲ果胞

▼嘴に刺毛があり、口部は2裂。▼果実は果胞に密着している。▼果実は長さ約1.7mm。

タニガワスゲ果胞

タニガワスゲ果実

タニガワスゲ果実

▼川岸に大きな株を作っている。

タニガワスゲ果実

タニガワスゲ

タニガワスゲ

タニガワスゲ

▼2015年8月27日 島根▼枯れ残っていた果序。▼側小穂

タニガワスゲ

タニガワスゲ花序

タニガワスゲ側小穂

▼鱗片は果胞より短い。▼鱗片は長さ2.7〜3mm、先端は芒となる。▼果胞は長さ3.3mm、柱頭は2岐。

タニガワスゲ果胞鱗片

タニガワスゲ鱗片

タニガワスゲ果胞

▼果胞口部は鋭い2歯、嘴に小刺がある。▼果実は薄い果胞に密に包まれる。▼果実は長さ約1.7mm。

タニガワスゲ果胞

タニガワスゲ果実

タニガワスゲ果実

▼葉は細く長さ120cm以上ある。▼葉は幅約3mm。▼葉は中脈がV字形になっている。

タニガワスゲ葉

タニガワスゲ葉

タニガワスゲ葉

▼葉の断面。▼裏面は乳頭状突起が密生、縁に逆刺がある。▼花茎には逆刺がある。

タニガワスゲ葉

タニガワスゲ葉

タニガワスゲ茎

▼川の縁に直径2m以上の大きな株を作る。

タニガワスゲ

タニガワスゲ



島根県松江市の野草や樹木、シダを載せています。
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