スズメノテッポウ(雀の鉄砲)

越年草
北海道〜沖縄の水田や廃田、休耕水田などに生育し、群生する。茎はやわらかく、叢生。茎の高さ20〜30cm。葉は柔軟・無毛。長さ5〜7cm、幅3〜5mm。葉舌は薄く白色、長さ3〜4mm。花序は穂状、直立し淡緑色、長さ4〜6cm、径3.5mm、多数の小穂を密につける。小穂は広卵形、灰白色ないし灰褐色、長さ2〜2.5mm、1小花からなる。包穎は2枚とも同形・同大で斜上する白色の長い毛がある。護穎は包穎と同長、無毛、背側の基部近くから長さ3mmほどの芒をだす。内穎はない。果実は暗灰色、扁平、長さ1〜1.4mm。花期は4〜6月。(日本イネ科植物図譜)
学名は、Alopecurus aequalis var. amurensis
イネ科スズメノテッポウ属

 スズメノテッポウ(広義 Alopecurus aequalis)のうち、水田に多く小穂が長さ3〜3.5mmで芒が明らかに小穂外に突き出すものをスズメノテッポウ(狭義 Alopecurus aequalis var. amurensis)とし、 やや乾燥した畑地や路傍に多く、小穂が2〜2.7mmと短く、芒が小穂外にほんの少しだけ出るものをノハラスズメノテッポウAlopecurus aequalis var. aequalis)として分ける。

よく似たものにセトガヤがあり、小花の外花穎の先端に0.6〜1cmの芒があり、小穂の外につきでて目立つ。葯は花期の終わりまで白色またはクリーム色。



▼2018年4月1日 東出雲の水田▼花序は長さ約4cm、芒は目立たない。▼短い芒が出ている。

スズメノテッポウ

スズメノテッポウ

スズメノテッポウ

▼葯は白色から黄褐色に変わる。▼花軸に多数の小穂が密についている。

スズメノテッポウ

スズメノテッポウ

スズメノテッポウ

▼小穂は長さ約3mm。▼長さ1mmほどの芒が出ている。▼苞穎はほぼ同長、小穂には1小花がある。

スズメノテッポウ

スズメノテッポウ

スズメノテッポウ

▼護穎の下部から長さ約3mmの芒が出ている。

スズメノテッポウ

スズメノテッポウ

スズメノテッポウ




▼2018年4月10日 鹿島の水田。▼花序は長さ約4.5cm。葯は褐色に変わり、芒は短く目立たない。

スズメノテッポウ

スズメノテッポウ

スズメノテッポウ

▼花序には多数の小穂が密着する。▼花序枝は多数に分岐し小穂をつける。

スズメノテッポウ

スズメノテッポウ

スズメノテッポウ

▼小穂は長さ約3mm。▼小穂から長さ約1mmの芒を出す。

スズメノテッポウ

スズメノテッポウ

スズメノテッポウ

▼小穂には1小花がある。▼護穎の下部から芒が出る。

スズメノテッポウ

スズメノテッポウ

スズメノテッポウ

スズメノテッポウ

スズメノテッポウ

▼2012年4月14日 大草▼葯は白色から黄褐色に変わる。▼芒は短く目立たない。

スズメノテッポウ

スズメノテッポウ

スズメノテッポウ

▼葉舌は膜質。

スズメノテッポウ

スズメノテッポウ

スズメノテッポウ

スズメノテッポウ

スズメノテッポウ

▼2006年4月30日 玉湯▼花粉を出した後黄褐色になる。芒は短い。

スズメノテッポウ

スズメノテッポウ

スズメノテッポウ

▼2004年4月10日 田和山 田

スズメノテッポウ

スズメノテッポウ



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