イヌノヒゲ(犬の髭)

1年草
北海道〜九州の湿地に生育する。葉は線状披針形で長さ6〜20cm、中部の幅は1〜5mm、7〜9脈で格子状。花茎は高さ5〜30cm、4〜5肋があってねじれる。頭花は倒円錐形で径3〜4mm。総苞片は線状披針形から倒卵形。花床は有毛または無毛。花苞は倒卵形、上縁に白色の短毛がある。雄花は長さ約1.5〜2.5mm、萼は仏炎苞状に合着し、上部は浅く3裂し、白色の短毛がある。花弁は3個、上部を残して筒状に合着し、裂片に白色の短毛と黒腺がある。雄蕊は6本、葯は黒色、円形である。雌花は長さ約2〜3mm、萼は仏炎苞状に合着、内面に長毛あり、上部は浅く3裂し、縁に白色の短毛がある。花弁は2〜3個で離生し、卵状披針形で基部に柄をもつ、内面に長毛があり、上部は白色の短毛があり、内方に黒腺がある。さく果は1〜3室。種子は倒卵状楕円形で長さ約1mm、表面にT字状の突起がある。花期は8〜9月。
 総苞片の長さ、形態および白色の短毛の量など変異が大きく、特に白色の短毛が多い形をシロイヌノヒゲと区別していたが、他の形質では区別できない。(日本の野生植物)
学名は、Eriocaulon miquelianum var. miquelianum
ホシクサ科ホシクサ属



▼2014年9月27日 八雲▼頭花の中央部に雄花がある。▼雌花は長さ約3mm。

イヌノヒゲ花

イヌノヒゲ花

イヌノヒゲ雌花

▼花苞と萼に包まれて雌花がある。▼萼の中に花弁3個と雌しべがある。▼花苞は長さ約3mm。

イヌノヒゲ雌花

イヌノヒゲ雌花

イヌノヒゲ雌花花苞

▼花苞の先に棍棒状毛がある。▼萼は長さ約3mm。▼萼の先は3裂し、棍棒状毛がある。

イヌノヒゲ雌花花苞

イヌノヒゲ雌花萼

イヌノヒゲ雌花萼

▼萼の内側には毛がある。▼3個の花弁は長さ約2.5mm。▼花弁の片面に毛がある。

イヌノヒゲ雌花萼

イヌノヒゲ雌花花弁

イヌノヒゲ雌花花弁

▼花弁の先端に棍棒状毛がある。▼未熟な果実、柱頭は3岐する。▼雄花、長さ約2.5mm。

イヌノヒゲ雌花花弁

イヌノヒゲ果実

イヌノヒゲ雄花

▼雄花は花苞と萼に包まれている。▼花苞は長さ約2.5mm、先に棍棒状がある。▼萼の先は3裂し、棍棒状毛がある。

イヌノヒゲ雄花

イヌノヒゲ雄花花苞

イヌノヒゲ雄花萼

▼雄花には筒状の花弁があり、葯は黒色。▼花弁の先は3裂し、先に棍棒状毛がある。

イヌノヒゲ雄花

イヌノヒゲ雄花

イヌノヒゲ花

イヌノヒゲ

イヌノヒゲ




▼2013年10月1日 八雲▼黒いのは雄花の葯。

イヌノヒゲ花

イヌノヒゲ花

イヌノヒゲ花

▼頭花は総苞を除いて直径約8mm。▼白い棍棒状の毛が多い。

イヌノヒゲ花

イヌノヒゲ

イヌノヒゲ

▼雄花は長さ約2mm。▼雄花は花苞(上)と萼(下)に包まれ
筒状の花弁がある。
▼反対側。

イヌノヒゲ

イヌノヒゲ

イヌノヒゲ

▼雌花は長さ約3mm。▼花苞(下)と萼(右)に包まれ
3枚の花弁がある。
▼反対側。

イヌノヒゲ

イヌノヒゲ

イヌノヒゲ

▼花苞の背側に棍棒状毛があり、先が尖る。内側に毛がある。▼萼の先端は3裂する。

イヌノヒゲ

イヌノヒゲ

イヌノヒゲ

▼萼の内側には毛がある。▼花弁の先端に棍棒状毛、
内側(上)に毛がある。
▼若い果実、3室あり、柱頭は3岐する。

イヌノヒゲ

イヌノヒゲ

イヌノヒゲ

▼未熟な種子、表面に毛がある。▼花床に毛がある。

イヌノヒゲ

イヌノヒゲ

イヌノヒゲ

イヌノヒゲ

▼2012年9月12日 八雲▼白い毛が生える。黒いのは雄花の葯。▼総苞片が多く、17個ある。

イヌノヒゲ花

イヌノヒゲ花

イヌノヒゲ花

▼総苞を含めて直径約13mm。▼茎は稜があり、ねじれる。

イヌノヒゲ総苞

イヌノヒゲ総苞

イヌノヒゲ茎

イヌノヒゲ

イヌノヒゲ

イヌノヒゲ

▼2019年9月9日 八雲

イヌノヒゲ花

イヌノヒゲ花

イヌノヒゲ

▼2012年10月9日 果実 八雲

イヌノヒゲ果実

イヌノヒゲ果実

イヌノヒゲ果実

▼苞に包まれた種子。長さは約3mm。▼裏側。下部に種子が見える。▼苞(右上)、萼(右中)、花弁3枚、種子。

イヌノヒゲ果実

イヌノヒゲ種子

イヌノヒゲ種子

▼種子は3個、花柱が残る。長さは約1mm。▼種子の表面には毛が生えている。▼種子の表面に網目模様がある。

イヌノヒゲ種子

イヌノヒゲ種子

イヌノヒゲ種子

イヌノヒゲ



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