ニワウルシ（庭漆）

落葉高木 中国原産。明治時代初期に渡来し、最近ではで河原や土手などに野生化している。高さは25m、直径1mほどになる。幹は直立し、枝や葉は傘状に広がって、雄大な樹形になる。樹皮は灰色でなめらか。しわ状の皮目があり、太くなると不規則に縦の割れ目ができる。本年枝は太く、赤褐色〜明褐色で無毛。楕円形〜円形の皮目がある。葉は互生。奇数羽状複葉で長さ40〜100cm、6〜16対の小葉がある。小葉は長さ8〜10cm、幅2.5〜5cmの長卵形。先端は細く尖り、基部は円形または切形。基部に先が腺に終わる鈍い鋸歯が1〜2対ある。表面は無毛、裏面は主脈に沿って短毛が生える。雌雄別株。枝先に長さ10〜20cmの円錐花序を数個だし、緑白色の小さな花を多数つける。花弁と萼片は5個。花弁は長さ3mmほどの長楕円形で、下部に白い毛が密生する。雄花の雄しべは10個、花糸の下半部は有毛。雌花の子房は5つに分かれ、花柱の下半部は離生し、上部はやや合着する。果実は翼果。2〜5個の分果に分かれる｡分果は長さ4〜4.5cmの狭長楕円形で、中央に直径5mmほどの扁平な種子がある。翼は縦方向にねじれ、果実は回転しながら飛ぶ。 別名　シンジュ。花期は6月 冬芽は長さ3〜6mmの扁平な半球形、2〜3個の芽鱗に包まれる。芽鱗は紫褐色〜赤褐色で無毛。葉痕は心形で大きく、やや隆起する。維管束痕はごく小さく、多数ある。（樹に咲く花） 奇数（時に偶数）羽状複葉。頂小葉は小さくなることが多い。（樹木の葉） 学名は、Ailanthus altissima ニガキ科ニワウルシ属

▼2017年6月5日　雌花（雌株）　宍道	▼花弁が5個、仮雄しべが10個ある。
▼花は直径約８mm。		▼子房は5個に分かれる。
▼柱頭は5裂する。	花弁は長さ約4mm。	▼花弁の基部に毛が密生する。
▼花弁を除いた花。	▼退化した雄しべには花粉がない。	▼花糸の基部に毛がある。
▼花の裏面。
▼葉は大きな奇数羽状複葉。	▼小葉の基部に数個の鋸歯がある。	▼小葉は長さ約13cm。
		▼裏面の脈沿いに毛がある。

▼2011年6月15日　雌花（雌株）　玉湯
▼雌花の子房は5個に分かれる。	▼10本の仮雄しべがある。	▼柱頭は5裂する。
		▼幼果実　2〜5個の分果となる。
▼2011年6月1日　蕾　玉湯
	▼葉の基部に数個の鋸歯がある。	▼鋸歯の先端は腺になる。
▼2015年10月14日　果実　鹿島		▼分果は長さ約5cm。
▼分果の中央部に種子がある。	▼分果の縦断面、果皮が密着した種子が1個ある。	▼密着した果皮を除いた種子は5.5×6mm。
▼2010年10月11日　果実　鹿島
▼2011年9月10日　果実　鹿島
▼2011年7月9日　若い果実　玉湯	▼分果が2〜5個つく。
▼分果は長さ約5cm、１個の種子が入る。	▼分果の横断面。	▼分果の縦断面。
▼種子は長さ約6mm。
▼2010年7月21日　若い果実　鹿島
	▼葉の基部に数個の鋸歯がある。
▼2011年7月3日　若い果実　鹿島
▼2010年9月1日　大庭
▼2006年8月5日　鹿島
▼2010年8月4日　美保関
▼2016年6月6日　幼木　鹿島	▼小葉の基部に鋸歯がある。
▼2010年8月25日　幼木　美保関
		成木
▼2015年4月22日　若葉　鹿島	▼葉は羽状複葉で小葉の基部に鋸歯がある。
▼葉痕は心形で大きい。
▼2011年4月29日　若葉　鹿島
▼2011年4月29日　幼木の若葉　鹿島
▼2011年6月15日　幼木　大平山	▼葉の基部に数個の鋸歯がある。
▼2012年2月4日　葉痕　玉湯
▼2014年11月24日　冬芽　美保関	▼若い枝は赤褐色で楕円形の皮目が多い。
		▼縦の浅い割れ目がある。
▼2011年2月19日　冬芽　朝酌

島根県松江市の野草や樹木、シダを載せています。
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