1年草または多年草 本州〜九州の池の周辺や湿地に生える。植物体は叢生し、匐枝はない。稈は細く直立〜斜上し、高さ20〜50cm、鮮緑色。基部の鞘は赤褐色。小穂は頂生し、狭卵形、密花、長さ5〜7mm、時に基部に腋芽ができる。鱗片は卵形、長さ2〜2.5mm、鈍頭〜円頭、一部に銹(さび)色の部分がある。そう果は倒卵形、長さ1〜1.2mm、黄緑色、横断面は鈍3稜形。刺針状花被片は6本、そう果の約2倍の長さで下向きにざらつく。柱基は3角錐形、幅はそう果の1/3、長さは幅の1.5倍である。柱頭は3個。雄しべは1〜2個。花期は6〜10月。(岡山県カヤツリグサ科植物図譜) しばしば穂の基部から無性芽が出る。水面や地面に倒伏した稈から多数の無性芽が伸びる状態が観察される。(日本の水草) 学名は、Eleocharis congesta var. congesta カヤツリグサ科ハリイ属 よく似たハリイは、茎の高さが20cm未満、茎の径0.2〜0.4mm、鱗片が長さ1〜1.5mm、そう果の長さが0.7〜0.8mmと小さい。 |
▼2015年7月25日 佐草 | ▼小穂は長さ約4mm。 | |
▼小穂は長さ約6mm。 | ▼鱗片は長さ約2mm。 | ▼果実は長さ約0.9mm、柱頭は3岐。 |
▼果実は長さ約1.1mm、 柱基は3角錐状。 | ▼茎は長さ約22cm。 | ▼茎は径約0.8mm。 |
▼道路脇の土水路に生えている。 | ||
▼2015年8月19日 東出雲 | ▼クローン株ができている。 | ▼小穂は長さ約6mm。 |
▼鱗片は長さ約2.1mm。 | ||
▼柱頭は3岐する。 | ▼果実は柱基を除いて長さ約1mm。 | |
▼茎は長さ約30cm。 | ▼茎は径約0.9mm。 | ▼沈水状態で水面にクローン株を伸ばす。 |
▼2015年8月16日 八雲 | ▼クローン株ができている。 | ▼小穂は長さ約7mm。 |
▼クローン株をつけた小穂、長さ約7mm。 | ▼鱗片は長さ約2mm。 | ▼柱頭は3岐。 |
▼果実は1〜1.2mm、柱基は三角錐状。 | ▼茎は長さ約25cm。 | |
▼休耕田に生えている。 | ||
▼2015年8月8日 宍道 | ||
▼小穂は長さ約4.5mm。 | ▼鱗片は長さ約2mm。 | ▼柱頭は3岐。 |
▼果実は長さ約0.9mm。 | ▼クローン株を生じる。 | |
▼花茎は長さ20〜23cm。 | ▼茎は径約0.4mm。 | ▼池畔に生えている。 |
▼2014年6月15日 佐草 | ||
▼小穂は長さ約7mm。 | ▼鱗片は長さ約2mm。 | |
▼柱頭は3岐、刺針状花被片は果実の約2倍。 | ▼果実は長さ約1mm、柱基は三角錐状。 | ▼茎は長さ約21cm。 |
草体は小さいが鱗片が2mmと大きく、また刺針状花被片が果実の2倍長と長いのでオオハリイとしている。 | ||
▼2015年11月23日 宍道 | ||
▼小穂は長さ約4mm。 | ▼鱗片は長さ約2mm。 | ▼柱頭は3岐、刺針状花被片は果実の2倍長。 |
▼果実は長さ約0.9mm。 | ▼花茎は直径約0.5mm。 | ▼花茎の長さは約10cm。 |