多年草 北海道〜沖縄の湖沼やため池、水路、水田などに生育する抽水〜湿生植物。葉は根生、幼葉は線形。狭長楕円形の葉を経て矢尻形の葉身となる。葉柄は長さ15〜60cm、葉身の頂裂片は挟三角形〜卵形でアギナシより幅広い場合が多い。葉身の側裂片は頂裂片より長く、先は鋭く尖る。全長7〜30(〜40)cm。花茎は長さ20〜100cmであるが、葉の上部より高くなることはない。花の形態はアギナシと同じ(3輪生の総状花序の下方に雌花、上方に雄花をつける。花弁は3枚で白色。雌しべ、雄しべともに多数。)であるが、雄花と雌花の中間位置に両性花がつくこともある。果実は長さ3〜6mm、周囲に広い翼がある。球状に集合して、成熟すると次々と脱落する。秋には葉の基部から数本〜多数の走出枝を伸ばし、先端に塊茎を形成して越冬する。花期は8〜10月。(日本の水草) 学名は、Sagittaria trifolia オモダカ科オモダカ属 クワイは、根の先端にできる球茎を食用にするため栽培改良されたものであり、高さ60〜100cmになる。学名Sagittaria trifolia 'Caerulea' 似た花にアギナシがあるが、自然度の高い湿地などに生え水田にはほとんど生えない。また葉が線形となるウリカワや葉が披針形で葉柄があるヘラオモダカがある。 |
▼2012年10月6日 雌花 薦津 | ▼雌花には多数の雌しべがある。 | |
▼雄花 | ||
▼雄花(左)と雌花(右) 直径約1.8mm。 | 若い集合果。 | ▼集合果の直径は約1.5cm。 |
▼若い果実。 | ▼果実は長さ約5mm、周囲に翼がある。 | |
▼葉は長さ約12cm。 | ▼裂片の先端は鋭く尖る。 | |
▼2019年8月8日 雌花 大井 | ▼雌しべが多数ある。 | ▼雌花は花茎の下部につく。 |
▼雌花の咲く時には雄花はまだ蕾の状態。 | ▼雄花 | |
▼雄花には多数の雄しべがある。 | ▼雄花の咲く時には雌花は果期になる。 | |
▼2019年9月4日 雌花 西浜佐陀 | ▼雌しべが多数ある。 | ▼雌花は花茎の下部につく。 |
▼雄花 | ▼雄花 | |
▼2006年9月24日 雄花 宍道 | ▼雌花 | ▼花茎の上部に雄花、下部に花後の雌花がある。 |
▼2005年9月17日 雄花 八雲森脇 | ▼花茎の下部に花後の雌花が見える。 | |
▼2004年8月7日 雄花 浜佐田 | ||
▼2003年9月11日 東出雲 | ||
▼2015年10月29日 果実 八雲 | ▼果実は熟すと脱落していく。 | ▼若い果実。 |
▼若い集合果は長さ約1.2×幅1.5cm。 | ||
▼果実は長さ約5mm、周囲に翼がある。 | ▼果実の内側先端に花柱が残る。 | ▼果実の中央にU字形の隆起がある。 |
▼果実の横断面。 | ▼果皮を除くと種子がある。 | ▼種子にはU字形の隆起がある。 |
▼種子は長さ1.5〜2mm。 | ▼種子の側面。 | |
▼種子表面の微細な網目模様。 | ||
▼2006年10月14日 果実 鹿島恵曇 | ||
▼2005年9月18日 東忌部 | ||
▼2011年11月12日 果実 鹿島 | ▼栽培種のクワイではないかと思われる。 | |
▼高さが50cm以上ある。 | ||
▼根の先端の球茎。 | ||