オクノカンスゲ(奥の寒菅)

常緑多年草
北海道〜九州の丘陵や山地のシイ・カシ帯〜ブナ帯の樹林内に生える。根茎はやや伸長し、まばらに叢生し、匐枝を伸ばして栄養繁殖する。新葉の基部の鞘は長く伸び黒紫色で光沢があり目立つ。葉は常緑で、カンスゲほど硬くなく、幅5〜20mm、上面の2脈が強いために、葉の断面がM字状になる。有花茎は高さ15〜40cm。雄小穂はやや棍棒状で長さ1.5〜4cm。雌小穂は2〜4個、長さ2〜4cm、幅4〜5mm。雌鱗片は果胞よりも明らかに長く、先は鋭尖頭または鋭頭芒端。果胞は淡緑色、長さ2.5〜3.5mm、嘴は長く、その縁は平滑で、口部は鋭2歯。果実は長さ1.5〜2mm、頂部は直立した嘴となる。柱頭は3岐。果期は5〜6月。(日本のスゲ)
学名は、Carex foliosissima
カヤツリグサ科スゲ属ヌカスゲ節



▼2015年4月26日 八雲▼頂小穂は雄性、側小穂は雌性。

オクノカンスゲ花序

オクノカンスゲ雌小穂

オクノカンスゲ花序

▼雄小穂は長さ約3cm。▼雌小穂は長さ約3cm、長い柄がある。▼柱頭は3岐する。

オクノカンスゲ雄小穂

オクノカンスゲ雌小穂

オクノカンスゲ柱頭

▼雌鱗片と果胞。雌鱗片は果胞より長い。▼果胞は長さ約3.5mm。

オクノカンスゲ柱頭

オクノカンスゲ雌鱗片果胞

オクノカンスゲ雌鱗片果胞

▼雌鱗片は長さ約4.5mm。▼果胞の嘴は長く、口部は鋭い2歯がある。▼未熟な果実は長さ約1.5mm。

オクノカンスゲ雌鱗片

オクノカンスゲ果胞

オクノカンスゲ果実

▼苞の葉身は刺状。▼苞は有鞘。

オクノカンスゲ果実

オクノカンスゲ苞

オクノカンスゲ苞

▼新葉の基部の鞘は黒紫色。▼花茎は長さ約40cm。

オクノカンスゲ新葉

オクノカンスゲ新葉

オクノカンスゲ

オクノカンスゲ

オクノカンスゲ

▼2014年5月22日 八雲

オクノカンスゲ花序

オクノカンスゲ雌小穂

オクノカンスゲ果胞

▼頂小穂は雄性。▼雄小穂には葯が宿存する。

オクノカンスゲ花序

オクノカンスゲ雄小穂

オクノカンスゲ雄小穂

▼側小穂は長い柄がある。▼側小穂は雌性
先に雄花部がついている。長さ約4.5cm。

オクノカンスゲ雌小穂

オクノカンスゲ雌小穂

オクノカンスゲ雌小穂

▼雌鱗片は果胞より長い。▼柱頭は3岐する。

オクノカンスゲ果胞

オクノカンスゲ果胞

オクノカンスゲ果胞

▼雌鱗片は長さ約3mm、長い芒がある。▼果胞は長さ約2mm、長い嘴がある。

オクノカンスゲ果胞

オクノカンスゲ果胞

オクノカンスゲ果胞

▼口部は2歯がある。▼果実は長さ約1.3〜1.5mm。

オクノカンスゲ果胞

オクノカンスゲ果実

オクノカンスゲ果実は

▼葉の幅は約1cm。▼3脈が目立ち、断面がM字状。

オクノカンスゲ葉

オクノカンスゲ葉裏面

オクノカンスゲ葉

▼花茎は長さ約50cm。▼新葉の基部の鞘は黒紫色。

オクノカンスゲ

オクノカンスゲ

オクノカンスゲ

オクノカンスゲ




▼2010年5月8日 八雲

オクノカンスゲ

オクノカンスゲ

オクノカンスゲ

▼雄小穂▼雌小穂は長さ約3cm。▼果胞の口部は鋭2歯、燐片は長く鋭尖頭。

オクノカンスゲ

オクノカンスゲ

オクノカンスゲ

▼果胞と燐片。▼果胞は長さ約2mm。

オクノカンスゲ

オクノカンスゲ

オクノカンスゲ

▼未熟な果実は長さ約1mm。

オクノカンスゲ

オクノカンスゲ

オクノカンスゲ

▼葉の断面はM字形、幅約1.1cm。

オクノカンスゲ

オクノカンスゲ

オクノカンスゲ



島根県松江市の野草や樹木、シダを載せています。
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