つる性落葉木本 本州〜九州の林縁や明るい樹林内に生える。高木に巻きついて樹冠に達する。樹皮は灰褐色。つるの巻き上がる方向は左巻き(ねじの左巻きと同じ)(S巻き)。葉は互生。長さ20〜30cmの奇数羽状複葉で、小葉は5〜9対ある。小葉は長さ4〜10cmの長楕円形または狭卵形で全縁。はじめ毛が密生するが、しだいに無毛になる。枝先に長さ20〜100cmの総状花序が垂れ下がり、長さ1.5〜2cmの紫色の蝶形花が多数つく。萼は広鐘形で有毛、萼片は5個。苞は長さ約1cmの狭卵形で有毛。早落性。果実は豆果。長さ10〜20cm。表面にはビロード状の短毛が密生する。10〜12月、熟して乾燥すると2裂してねじれ、種子を飛ばす。種子は直径約1.2cmの扁平な円形、褐色で光沢がある。別名 フジ。花期は5月。 冬芽の花芽と葉芽は同形。仮頂芽は長さ5〜8mmの長卵形。芽鱗は2〜3個で、紫褐色を帯びる。葉痕は扁円形で、維管束痕は3個。(樹に咲く花) 学名は、Wisteria floribunda マメ科フジ属 似たものに、つるが右肩上がり(Z巻き)に巻きつくヤマフジがある。 |
▼2017年5月11日 宍道 | 花序は長く、長さ約40cm。 | 花は花序の上から順に咲く。 |
▼下部の蕾。 | ||
▼花は長さ約1.7cm。 | ||
▼旗弁の基部に1対の突起がある。 | ▼上から旗弁、翼弁、竜骨弁 | ▼雄しべの1個は独立している。 |
▼葉は奇数羽状複葉。 | ▼葉は長さ約25cm。小葉は長さ3〜8cm。 | ▼若い葉には表裏とも毛がある。 |
▼蔓は左肩上がり(左巻き)。 | ||
▼去年の果実。 | ▼果実は割れて種子を出す。 | |
▼種子は長さ1.3〜1.5cm。 | ▼種子は光沢がある。 | |
▼果皮には短毛が密生する。 | ||
▼2007年4月28日 鹿島 | ▼花序は長く、上から順に開く。 | |
▼つるが左肩上がりになる。 | ||
▼2004年4月24日 浜乃木 | ▼つるが左肩上がりになる。 | |
▼2015年4月22日 蕾 島根 | ||
▼2009年3月28日 果実 玉湯 | ||
▼2012年4月6日 果実 東出雲 | ▼ビロード状のの短毛が密生する。 | ▼果実を割ってみた。 |
▼種子は直径約1.2cm。 | ▼ねじれて種子を出したあと。 | ▼左肩上がりに巻く。 |
▼2020年4月27日 芽吹き 西忌部 | ||
▼2011年5月2日 芽吹き 枕木 | ||
▼2006年3月5日 冬芽 大庭 | ||
▼2008年5月17日 フジハフクレフシ(虫えい) 東持田 裏面 | ▼中にタマバエの一種の幼虫がいた。 | |