ミゾカクシ(溝隠)

多年草
日本全土の田の湿り気のあるところに生える。高さ10〜15cm。茎は細く、地を這って長く伸び、節から根を出して増える。葉は長さ1〜2cm、幅2〜4mmの披針形で左右2列にをまばらに互生する。葉腋から長い花柄をのばし、淡紅紫色を帯びた花を1個つける。花が終わると花柄は下を向く。花冠は長さ約1cmでほぼ同じ大きさに5裂する。花冠の裂片は、横向きに2個、下向きに3個と片寄ってつく。雄しべは葯が合着して花柱を取り囲み、ヘビが鎌首をもたげたように見える。雄しべが花粉をだしてから、雌しべの柱頭が顔をだす。別名アゼムシロ。花期は6〜10月。(野に咲く花)
「筒の先にある毛が押されると花粉が押し出されます。花粉が全部出たあとに雌しべがでてきます。」(沖縄の自然を楽しむ野草の本)
学名は、Lobelia chinensis
キキョウ科ミゾカクシ属



▼2018年8月13日 八雲▼柱頭が見えていない雄性期の花。

ミゾカクシ花

ミゾカクシ花

ミゾカクシ花

▼上部裂片の間から雄しべの葯筒が出ている。▼葯筒から毛状のものが出ている。

ミゾカクシ花

ミゾカクシ花

ミゾカクシ葯筒

▼花冠を除く。雄しべは上部で合着する。▼5本の雄しべの葯は合着する。▼葯筒の先の毛が押されると花粉が出る。

ミゾカクシ雄しべ

ミゾカクシ葯筒

ミゾカクシ葯筒

▼雄しべの基部は毛があり、花柱を取り囲む。▼葯筒を割ると花粉がある。▼葯筒の中にあった未熟な柱頭。

ミゾカクシ雄しべ

ミゾカクシ葯筒

ミゾカクシ柱頭

▼柱頭の側面。▼柱頭が伸びでた雌性期の花。▼花粉が全て出ると柱頭が伸びてくる。

ミゾカクシ柱頭

ミゾカクシ花

ミゾカクシ花

▼下唇の緑色の斑には毛がある。▼上部から見た花。雄しべが上部で合着する。

ミゾカクシ花

ミゾカクシ花

ミゾカクシ花

▼葯筒から伸びだした2裂する柱頭。

ミゾカクシ柱頭

ミゾカクシ柱頭

ミゾカクシ




▼2017年9月25日 八雲▼柱頭が見えていない雄性期の花。▼花柱が伸びてきた雌性期。

ミゾカクシ花

ミゾカクシ花

ミゾカクシ花

▼柱頭。▼花冠の奥に毛がある。▼花は長い柄の先につく。

ミゾカクシ花

ミゾカクシ花

ミゾカクシ花

ミゾカクシ花

▼2013年7月17日 大草▼雄しべの間から丸い柱頭が出ている雌性期の花。

ミゾカクシ花

ミゾカクシ花

ミゾカクシ花

▼下唇の基部に緑色の斑がある。▼柱頭が見えていない雄性期の花。▼葯筒の先の毛が見えている。

ミゾカクシ花

ミゾカクシ花

ミゾカクシ花

▼萼の下に子房がある。▼花は幅が約1.6cm。

ミゾカクシ花

ミゾカクシ花

ミゾカクシ花

▼葉には浅い鋸歯がある。▼葉は長さ約1.9cm、両面とも無毛。

ミゾカクシ花

ミゾカクシ葉

ミゾカクシ葉

▼葉は左右に並ぶ。▼葉腋から長さ約2cmの花柄を出す。

ミゾカクシ葉裏面

ミゾカクシ

ミゾカクシ

ミゾカクシ

ミゾカクシ

▼2005年6月19日 玉湯

ミゾカクシ花

ミゾカクシ花

▼2004年6月26日 乃白

ミゾカクシ葉

ミゾカクシ花

ミゾカクシ花

ミゾカクシ

▼2004年7月24日 東持田

ミゾカクシ花

ミゾカクシ

▼2005年9月3日 西忌部

ミゾカクシ花

ミゾカクシ葉

▼2018年9月18日 八雲▼果実は長さ約6mm。▼小さな種子が多数入っている。

ミゾカクシ果実

ミゾカクシ果実

ミゾカクシ

▼未熟な種子は長さ0.5〜0.6mm。

ミゾカクシ

ミゾカクシ

ミゾカクシ

▼2014年9月27日 果実 八雲▼果実に長さ約3cm以上の果柄がある。

ミゾカクシ果実

ミゾカクシ果実

ミゾカクシ果実

▼未熟な果実は長さ約7mm。▼未熟な種子は直径約0.5mm。

ミゾカクシ果実

ミゾカクシ種子

ミゾカクシ種子

ミゾカクシ花

ミゾカクシ

▼2015年9月2日 若い果実 大海崎▼果実の先端に5個の萼片が残る。

ミゾカクシ果実

ミゾカクシ果実

ミゾカクシ果実

▼果実は長さ約8mm。▼果実の縦断面。

ミゾカクシ果実

ミゾカクシ果実

ミゾカクシ果実

▼未熟な種子は長さ約0.5mm。

ミゾカクシ種子

ミゾカクシ種子

ミゾカクシ



島根県松江市の野草や樹木、シダを載せています。
松江の花図鑑