越年草 本州〜琉球の山野の疎林内や林縁にふつうに生える。オオガンクビソウに似ているが、それよりも葉や頭花が小さく、暖温帯に広く分布する。茎は高さ50〜100cmとなり、多くの開出枝を出す。葉は茎とともに軟毛におおわれ、下部の茎葉は大きくさじ状長楕円形、長さ9〜25cm、幅4〜5cm、鋭頭、基部はくさび形で翼のある葉柄に流れ、縁にはふぞろいの微凸鋸歯があり、質はやわらかい。上部の茎葉はしだいに小さくなる。頭花は枝先に1個点頭してつき、基部には線状披針形の緑色の葉状苞が多数ある。総苞は半球形で長さ7〜8mm、径15〜18mm、総苞外片は鈍頭。先は葉状でやや反曲し、内片は鋭頭で乾膜質。花冠は緑白色、周辺花のものは糸状で長さ約1.5mm、両端が狭まる。中心花の花冠は長さ約2.5mm、下部の1mmは狭筒部となる。そう果は長さ4.5〜5mm。花期は7〜9月。(日本の野生植物) 学名は、Carpesium cernuum キク科ヤブタバコ属 よく似たヤブタバコは花が葉腋につく。 |
▼2014年9月18日 鹿島 | ▼頭花の基部に多数の苞葉がつく。 | |
▼頭花は直径約1cm、苞葉は長さ約5cm。 | ||
▼2014年8月18日 鹿島 | ▼頭花の基部に多数の苞葉がつく。 | |
▼総苞内片が白く、頭花が緑白色に見える。 | ||
▼頭花は直径約1.4cm。 | ▼長い苞葉は長さ約4.5cm。 | ▼頭花の中心部は両性、周辺は雌花。 |
▼頭花は筒状花のみ。 | ▼雌花(上)と両性花(下)。 | ▼雌花、2裂した柱頭がのぞいている。 |
▼筒状部の中に雌しべがある。 | ▼両性花、先端は5裂する。 | ▼筒部の中に合着した雄しべの葯筒がある。 |
▼葯筒の中に雌しべがある。 | ▼雌しべの柱頭は2裂する。 | ▼子房は長さ約3mm、上部に粘液腺がある。 |
▼子房上部の粘液腺。 | ▼下部の葉は葉柄を含めて長さ約25cm。 | |
▼上部の葉。 | ▼上部の葉は葉柄を含めて長さ約10cm。 | ▼表面に短毛が密生する。 |
▼表面の毛と腺点。 | ▼葉の裏面。 | |
▼裏面に短毛が密生する。 | ▼裏面の毛と腺点。 | |
▼枝を多数出す。 | ▼花期に根生葉はない。 | ▼茎には縮れた毛が密生する。 |
▼2014年10月9日 果実 鹿島 | ||
▼集合果は直径約1.8cm。 | ||
▼果実は長さ約3mm。 | ▼上部に粘液腺があり、粘液が出ている。 | |
▼2014年6月19日 鹿島 | ||
▼2014年3月31日 鹿島 | ||
▼2004年8月1日 乃白 | ||
▼2004年7月25日 乃白 | ||