多年草 北海道〜九州の湿地に生える。地下茎は横走し、多くの匐枝状の地下茎を伸ばす。茎は高さ10〜60cmになって細かい毛があり、ふつう下部で分枝し、基部から葉を対生する匐枝を伸ばす。葉は菱状狭卵形で長さ3〜6cm、幅1〜2.5cm、鈍頭、縁には粗い鈍鋸歯があり、基部はくさび形で短い葉柄に流れ、光沢はなく、無毛。花は茎の中部以上の葉腋にかたまってつき、小苞は萼よりも短く長さ1〜1.5mm。萼は花時長さ約2mmで、5中裂し、裂片は狭三角形で鋭尖頭。花冠は白色で長さ、径ともに約3mm。分果は長さ約1.2mm、広いくさび形。花期は8〜10月。 茎が直立、分枝しないか少数の短い枝を出す型をコシロネ、茎がさかんに分枝し、枝も茎と同じ高さまで伸びるものをヒメサルダヒコというが、生態型にすぎないと思われる。前者が北地や乾燥気味の場所に多い傾向がある。(日本の野生植物) 学名は、Lycopus cavaleriei シソ科シロネ属 よく似たエゾシロネは萼の裂片の先が三角状になるのみで尖らない。また、ヒメシロネは葉が細く、鋭い鋸歯がある。 |
▼2009年9月13日 宍道 | ▼葉の基部はくさび形となり葉柄に続く。 | |
▼2007年8月10日 東忌部 | ||
▼2003年9月28日 玉湯 | ||
▼2011年11月2日 果実 古志 | ▼果実は4分果。 | |
▼分果は長さ約1.3mm。 | ||
▼分果の周囲に翼がある。 | ▼分果の腹面。 | ▼分果の背面。 |
▼葉の基部はくさび形になり葉柄がある。 | ▼分果の背面。 | |