コミカンソウ(小蜜柑草)

1年草
本州〜琉球の路傍、花壇、畑などにふつうに見られる。雌雄同株。分枝様式はコミカンソウ型(主茎につく葉は鱗片葉で、その腋から分枝する。)で、主茎は直立し、長さ8.5〜63cmで無毛または小剛毛があり、小枝は長さ2〜9.5cmで小剛毛がある。普通葉は互生し、小枝あたり10〜39枚ある。托葉は披針形で、長さ1.5〜2mm、幅約0.2mmで、先端は鋭尖形となる。葉柄は長さ0.1〜0.2mmである。葉身は楕円形で、長さ0.7〜1.8cm、幅0.3〜0.7cmで、全縁、無毛で、先端は鈍形、基部も鈍形である。花序は小集散花序で、普通葉に腋生する。雄花雌花とも花弁はない。雄花は花序あたり0〜3個で、花柄は長さ約0.3mmである。萼片は6枚、楕円状倒卵形で、長さ約0.3mm、不明瞭に鋸歯があるか全縁、無毛で先端は鈍形である。花盤は腺条で、6つあり、萼片と互生する。雄しべは3個で、花糸は合着して柱状になり、葯は縦に裂開する。雌花は花序あたり0〜1個で、ほぼ無柄である。萼片は6枚で、狭楕円形、長さ0.3〜0.6mm、幅0.2〜0.3mm、全縁、無毛で、先端は鈍形または円形となる。子房は3室で、無毛、いぼ状突起におおわれる。花盤は環状で、子房の周囲にある。花柱は3本で、長さ約0.2mm、先端が2裂する。さく果は扁球形で、径約2mm、長さ1.4〜1.5mmで、いぼ状突起があり、ほぼ無柄である。裂開後に長さ約0.8mmの柱状体が宿存する。種子は縁が鋭形の3稜形で、長さ約1.2〜1,3mm、幅0.9〜1mmで、褐色、背面に10〜16本の横稜があり、側面の稜は不明瞭。花期は8〜10月。(日本の野生植物)
学名は、Phyllanthus lepidocarpus
コミカンソウ科コミカンソウ属
似た仲間にヒメミカンソウがある。



▼2013年10月7日 花と果実 鹿島▼枝の先端に雄花、下部に雌花がつく。▼果実には短い柄がある。

コミカンソウ

コミカンソウ雄花雌花

コミカンソウ果実

▼雌花、萼片は6個。▼柱頭と子房。柱頭は3裂し、更に2裂する。▼雌花は直径約1.5mm。

コミカンソウ雌花

コミカンソウ雌花

コミカンソウ雌花

▼雄花、萼片が6個ある。▼雄しべ3個と基部に腺体が6個ある。▼雄花は直径約1.5mm。

コミカンソウ雄花

コミカンソウ雄花

コミカンソウ雄花

▼雄花(左)、果実(中)、雌花(右)。▼果実には短い果柄がある。▼果実は直径約3mm。

コミカンソウ果実

コミカンソウ果実

コミカンソウ果実

▼果実には隆起したしわがある。▼果実の裏面、萼片が残る。▼果実は3室あり、種子が2個ずつ入る。

コミカンソウ果実

コミカンソウ果実

コミカンソウ果実

▼種子は長さ約1mm。▼種子には横しわがある。

コミカンソウ種子

コミカンソウ種子

コミカンソウ枝

▼枝は長さ約5cm、葉が互生に多数つく。▼葉は長さ約8mm。▼葉の縁に小さな毛がある。

コミカンソウ枝

コミカンソウ葉

コミカンソウ葉

▼葉の裏面は白い。

コミカンソウ枝裏面

コミカンソウ葉裏面

コミカンソウ葉裏面

▼茎は無毛。

コミカンソウ茎

コミカンソウ

コミカンソウ

コミカンソウ




▼2017年9月19日 宍道▼若い果実。▼雌花と雄花。

コミカンソウ果実

コミカンソウ果実

コミカンソウ雌花と雄花

▼雌花が枝の下半部に、雄花が上半部につく。

コミカンソウ雌花と雄花

コミカンソウ

コミカンソウ

コミカンソウ

コミカンソウ

▼2005年8月13日 上乃木▼果実と上部が雄花

コミカンソウ

コミカンソウ

コミカンソウ

▼2007年11月17日 果実 上乃木▼左が雌花で右端が雄花、直径約1mm。

コミカンソウ

コミカンソウ

▼2004年8月14日 上乃木

コミカンソウ

コミカンソウ

コミカンソウ

コミカンソウ



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