落葉高木 本州〜九州の河原や崩壊地、伐採跡などに生える。裸地ができると、真っ先に侵入して先駆植生をつくる。しばしば林縁や原野に群生した芽生えが見られる。独特な傘状の樹冠をつくり、高さ15m、直径60cmほどになる。樹皮は灰褐色。幹や枝に短く鋭い刺が多い。古くなると刺はなくなり、刺の基部のいぼ状突起だけが残る。若い枝は緑色で、小さな刺がある。生の枝は強い臭気がある。葉は互生。枝の上部に集まってつく。長さ30〜80cmの奇数羽状複葉で、葉軸には小さな刺がある。葉柄は長さ5〜20cm。小葉は7〜15対で長さ5〜15cm、幅2〜4.5cmの長楕円状披針形〜披針形。先は尾状に鋭くとがり、基部は円形。縁には浅い鈍鋸歯がある。両面とも無毛。裏面は粉白色で全面に油点がある。雌雄別株。枝先に13〜20cmの散房花序をだし、緑白色の小さな花を密につける。花弁は5個、長さ2〜2.5mmの長楕円形。雄花の雄しべは5個。雌花の子房や花柱は緑色。萼は5深裂する。果実は3個の分果に分かれる。分果は直径3〜5mmの平たい球形、灰褐色で油点があり、しわがよる。11〜1月に熟し、裂開して光沢のある黒い種子を1個だす。種子は直径3〜4mmの球形。花期は7〜8月。 冬芽は長さ4〜8mmの半球形またはいぼ状。芽鱗は無毛。葉痕は腎臓形またはハート形。維管束痕は3個。(樹に咲く花) 学名は、Zanthoxylum ailanthoides var. ailanthoides ミカン科サンショウ属 イヌザンショウとの雑種と推定されるコカラスザンショウがある。 |
▼2015年8月4日 雄花 美保関 | ||
▼花は直径約4mm、長さ約4mm。 | ▼花弁は5個。 | |
▼2011年8月3日 雄花 西長江 | ||
▼2005年7月23日 雄花 東持田 | ||
▼花序は枝先につく。 | ||
▼2004年7月4日 鹿島 | ||
▼2004年6月26日 西忌部 | ||
▼2012年9月6日 若い果実 美保関 | ▼果実は3分果。 | |
▼果実は4分果のものもある。 | ▼葉は小葉が8対、葉柄を含めて長さ約40cm。 | |
▼小葉は長さ約14cm。 | ▼葉の縁には小さな鋸歯がある。 | ▼全面に油点がある。 |
▼2013年10月17日 果実 美保関 | ▼果実は3分果になる。 | |
▼分果は直径約5mm。 | ▼種子は直径約4mm。 | |
▼2013年2月14日 果実 島根 | ▼落ちていた果実。 | |
▼果実は3分果からなる。 | ▼分果は直径約5mm。 | |
▼果皮の表面の拡大。 | ▼腺点?。 | ▼種子は長さ約4mm。 |
▼種子は直径約4mm、ゴツゴツしている。 | ▼果序は枝先につく。 | |
▼樹皮にいぼ状の突起がある。 | ||
▼2005年11月12日 果実 東忌部 | ||
▼2010年10月11日 果実 島根 | ||
▼2011年4月6日 冬芽 玉湯 | ||
▼まだ鋭い刺が残っている。 | ||
▼2020年3月25日 葉痕 美保関 | ||
▼2006年3月5日 冬芽 八雲 | ||
▼2006年2月25日 冬芽 田和山 | ▼2006年1月15日 冬芽 東忌部 | |
▼2008年3月2日 幼木の冬芽 玉湯 | ||
▼2014年4月26日 若葉 大東 | ||
▼小葉の両面とも無毛、葉軸に刺が多い。 | ▼小葉の裏面の脈上に刺がある。 | |
▼葉柄や幹に鋭い刺が多い。 | ▼葉痕と刺。 | |
▼2003年8月10日 幼木 運動公園 | ||