アオスズメノカタビラ(青雀の帷子)

越年草
普通に見られるものはアオスズメノカタビラであり、スズメノカタビラの方が少ないといわれている。 両者は走査電子顕微鏡を使う観察により護穎表面の模様に違いがあり、これが判別の決め手である。スズメノカタビラは全体に黄色味が強く、護穎の中側脈に毛が多いものが多い。これに対し、アオスズメノカタビラは全体が緑色であり、葉が青味がかった緑色で、護穎の中側脈の毛が少ないものが多い。また、第一小花の葯が長さ0.6㎜以下であれば確実にスズメノカタビラであり、0.7(~1.3)㎜以上あればアオスズメノカタビラである。中間の0.6~0.7㎜の間のものは両者が混じり、電子顕微鏡観察が必要となる。 この他、アオスズメノカタビラは小軸の稜が大きめで、やや翼になるともいわれている。  葯は淡黄色で、3個ずつつく。写真のものは葯の長さが3個とも明らかに0.7㎜以上あり、アオスズメノカタビラと思われる。数個、調べたところ、短い葯が0.75㎜であった。葯が開いて花粉を出したあとは縮むので、小花の中の葯の長さを調べるとよい。(三河の植物観察)
[スズメノカタビラ]
北海道〜沖縄の路傍や人家の周辺、空き地、畑地、果樹園などに生育し、群生する。茎は高さ5〜30cm、偏平・平滑、光沢があり、叢生し直立または斜上する。葉は長さ2〜8cm、幅2〜3mm、線形、先は急にとがる。葉舌は長さ3〜6mm。花序は卵形、長さ3〜8cm、枝は各節に双生し平滑。小穂は楕円形、長さ4.5〜5mm、3〜5小花からなる。小花の護穎は長さ3〜3.2mm、内穎は2.5〜2.8mm。護穎基部の縮毛はない。雄しべは3個、葯は淡黄色、花柱は2個。果実は披針形、腹面はくぼみ淡褐色、無光沢、長さ1.5mm。花期は4〜10月。(日本イネ科植物図譜)
学名は、 Poa annua subsp. annua
イネ科イチゴツナギ属
参考 日本の野生植物検索表
 A 葉舌3mm以下
   B 枝やや太く斜上、第2苞穎背ライン下半部がしばしばやや外側に反るような形になる、楕円形 ・・・・ ツクシスズメノカタビラ
   B 枝やや細く開出、第2苞穎背ライン下半部が弓状にカーブする、菱形
    C 倒伏し発根する稈はない
      D 全草帯黄色が多い ;護穎の中脈・脈間に軟毛多い傾向  ;第一小花の葯は0.6mm以下の傾向  ・・・ スズメノカタビラ
      D 全草帯青緑色が多い;護穎の中側・脈間に毛やや少ない傾向;第一小花の葯は0.7mm以上    ・・・ アオスズメノカタビラ
    C 葉の有る稈が倒伏、節発根し新苗出す ・・・・・・ツルスズメノカタビラ



2017年4月3日 広瀬

アオスズメノカタビラ

アオスズメノカタビラ

アオスズメノカタビラ

小穂は長さ約4.5mm。第2苞穎の背は凹まない。3小花がある。

アオスズメノカタビラ小穂

アオスズメノカタビラ第2苞穎

アオスズメノカタビラ小穂

第1小花の葯は長さ0.7mm以上ある。4小花のある小穂、長さ約5mm。第2苞穎の背は凹まず、側面が角ばる。

アオスズメノカタビラ葯

アオスズメノカタビラ小穂

アオスズメノカタビラ第2苞穎

第1小花の葯は長さ0.7mm以上ある。第2苞穎は角ばっている。

アオスズメノカタビラ葯

アオスズメノカタビラ第2苞穎

アオスズメノカタビラ

アオスズメノカタビラ







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