落葉高木 中部地方以西〜沖縄の山野の荒れ地、川岸や河原に生える。高さ15m、直径60cmほどになる。樹皮は灰緑色〜灰褐色。褐色の小さな皮目があり、不ぞろいな鱗片状にはがれ、まだらに斑紋が残る。本年枝は淡紫褐色で、ふつう短毛がある。2〜3年枝には褐色の円い皮目ができ、表皮は成長するにつれて縦に裂ける。葉は互生。葉身は長さ2.5〜5cm、幅1〜2cmの長楕円形。先端は鈍く、基部は左右不相称。ふちには鈍い鋸歯があり、両面とも葉脈に沿って短毛がある。革質で表面には光沢がある。裏面は葉脈が突出し、脈腋に毛が密生する。側脈は8〜14対、鋸歯の先端に達する。葉柄は長さ3〜6mm、短毛が生える。本年枝の葉のわきに両性花が4〜6個ずつ集まってつく。花被は鐘形で基部近くまで4裂する。花被片は長さ2.5mmほどの舟形。雄しべは4個。花糸は花被から伸び出る。雌しべは1個。花柱は2裂する。内側が柱頭で白い毛が密生する。果実は翼果、長さ1cmほどの扁平な広楕円形で両面とも無毛。10〜11月に成熟する。翼には顕著な網状の脈がある。種子は長さ約5mmの広楕円形で、翼果の中央にある。花期は9月。 冬芽は長さ2〜3mmのやや扁平な卵形。芽鱗は4〜5個。葉痕は半円形。(樹に咲く花) 学名は、Ulmus parvifolia ニレ科ニレ属 |
▼2014年9月18日 島根 | ▼花柱は2裂し、柱頭に白毛が密生する。 | |
▼雄しべは4個、長さは約3mm。 | ▼花被片を1個除いた。雌しべが見える。 | ▼子房が膨らんだ雌しべ。 |
▼花柱は2裂し、内側が柱頭で毛が密生する。 | ▼雄しべの葯が落ち、膨らんできた子房。 | |
▼柱頭が残る若い果実。 | ▼柱頭が落ちた若い果実。 | |
▼若い果実は長さ約1cm。 | ▼葉身は長さ約3.6cm。 | |
▼2013年9月16日 植栽 八雲 | ||
▼2014年11月20日 果実 島根 | ||
▼果実は長さ約1cm。種子の入る中央部は膨らみ、周りは翼となる。 | v中央部の果皮を除くと種子がある。 | |
▼種子を取り除いた果皮。 | ▼種子は4〜4.5mm。 | |
▼2010年11月17日 果実 打出 | ||
▼2008年10月4日 果実 西川津 植栽 | ||
▼2005年11月5日 果実 島根 | ||
▼2011年2月19日 果実 植裁 西川津 | ||
▼小枝が刺状になることがある。 | ||
▼2015年4月22日 幼木の若葉 島根 | ||
▼成木の若葉 | ||
▼2010年8月4日 美保関 | ||
▼2005年11月5日 冬芽 大庭 植栽 | ||