1年草 千葉県以西〜九州の路傍や休耕田などに多い。横に長くのびる赤みを帯びた根茎を持つ。稈は直立し、高さ15〜30cm。葉は柔らかく扁平、幅2〜3mm、やや平滑。基部の鞘は褐色または赤褐色を帯びる。花序は球状、無柄、径5〜12mm、密に多数の小穂をつけ緑色。苞葉の葉身は2〜4枚つき、葉状で長い。小穂は長さ3〜3.5mm、長楕円形、完熟すると基部から脱落する。小穂は4個の鱗片からなり、上方の2個が大きく、下方の2個は小さく、上から2番目の鱗片に両性花がつき結実する。下方の2個の鱗片は苞葉と前葉に相当する。鱗片は卵形で尖り先端はわずかに反曲し、膜質、淡緑色で細脈がある。鱗片の竜骨には数個の小刺がある。そう果は広倒卵形で長さは鱗片の約1/2。花柱はそう果とほぼ同長。柱頭は2個。花期は7〜10月。(岡山県カヤツリグサ科植物図譜) 学名は、Cyperus brevifolius var. brevifolius カヤツリグサ科カヤツリグサ属 よく似たものにヒメクグがあり、鱗片に刺がない。 |
この場所の集団は花序が1〜3個ついている。 | ||
▼2015年8月1日 西浜佐陀 | ▼苞葉は水平または反曲している。 | ▼花序は長さ約1cmで、楕円形になる。 |
▼花序が3個ある。 | ▼小穂は長さ約2.7mm、中に果実が見える。 | ▼果実は上から2番目の鱗片の中にある。 |
▼鱗片の竜骨に刺がある。 | ▼大きな鱗片の基部に小さな鱗片が2個ある。 | ▼柱頭は2岐、果実は長さ約1mm。 |
この場所の集団は花序が球形であり、ヒメクグと思ったが、鱗片に刺があった。また最下の苞が直立している。 | ||
▼2015年7月25日 八雲 | ▼最下の苞が直立している。 | |
▼花序は直径約8mm。 | ▼小穂は長さ約3.3mm。 | ▼鱗片の稜に刺がある。 |
▼若い果実、柱頭は2岐。 | ▼中央の苞が直立し、他の2個も反曲していない。 | |
▼2015年7月11日 広瀬 | ▼最下の苞が直立している。 | ▼中央にある苞が最下の苞。 |
▼花序は直径約5mmの球形になっている。 | ▼小穂は長さ約3mm。柱頭は2岐。 | ▼小穂の基部に小さな鱗片が2枚ある。 |
▼鱗片の竜骨に小刺がある。 | ||
▼2012年10月29日 玉湯 | ▼苞葉は水平か下向きのものが多い。 | |
▼花序は長さ約10mm、幅8mmの楕円形。 | ▼小穂は長さ約3.5mm。 | ▼小穂の鱗片の竜骨に刺がある。 |
▼鱗片の刺。 | ▼果実は長さ約1.1mm | ▼茎の横断面、3稜がある。 |
▼2011年10月29日 大東 | ||
▼鱗片に刺がある。 | ||
▼2011年10月12日 灘 公園 | ▼鱗片の竜骨に小さな刺がある。 | |
▼2011年10月15日 灘 公園 | ||